【関東近場旅】東京にもっとも近い棚田は、武甲山眺望の絶景の地

寺坂棚田

東京にもっとも近い棚田とPRされるのは、千葉県鴨川市にある大山千枚田ですが、直線距離を計測すると、僅差でいちばん近いといえるのが、 埼玉県秩父郡横瀬町の寺坂棚田(てらさかたなだ)。武甲山など秩父の山々をバックに、景観のダイナミックさでもむしろこちらが上です。

「寺坂棚田学校」が開校、美しい棚田を再生

寺坂棚田

計測の起点にもよりますが、東京都心から房総半島の中心部にある大山千枚田、秩父の寺坂棚田ともに70km弱の場所。
寺坂棚田の方が、若干近い数値が出る感じです。

寺坂棚田は埼玉県では最大級の棚田で総面積5.2ha(水田部分は4ha)、初夏の田植えに゙始まり、7月上旬土曜の『寺坂棚田ホタルかがり火まつり』、初秋には黄金の稲穂、朱色の彼岸花、そして9月下旬の『寺坂棚田彼岸花まつり』と、観光スポットにもなっています。

標高は、230m~270m(高低差40m)、東西400m、南北270mで、正面にドンと武甲山が立ちはだかるという絶景の地です。

鎌倉時代にはすでに稲作が行なわれていたといわれ、最盛期には、360枚を数える田がありましたが、減反政策や後継者不足などで耕作放棄地が増加。
平成10年には地権者のうち、実際に耕作する家は1割以下まで減少してしまいました。

貴重な棚田を復元しようと、平成14年、棚田の所有者を中心とする農家が先生、県内外から応募した 60名以上の都市住民が生徒というスタイルの「寺坂棚田学校」が開校。
有機無農薬、手植え、はぜ掛けでの天日干しなど、昔ながらの農法で稲作が始まっています。
代掻きは例年5月下旬で、6月初旬頃に田植えが行なわれ、9月中旬頃に稲刈りという日程です。

毎年「寺坂棚田学校」の生徒が募集され、生徒(入校費は2025年現在1万円)になると施肥・シート入れ・耕耘、代掻き、田植え、田の草取り(3回)、防鳥、稲刈り・はぜ掛け、脱穀、籾摺り(少人数で実施)、収穫祭などに参加することができます。
収穫米は、3kgは保証され、残りは出席日数のポイントにより配分される仕組みです(10回の作業のうち3回以上出席が義務付けられています)。

見学にあたっては農作業のじゃまにならないように注意を。
寺坂棚田南側駐車場の駐車スペースが限られるので、横瀬駅から徒歩、あるいは横瀬町公民館(裏側)に車を置いて、徒歩でアプローチを。

寺坂棚田
7月上旬土曜の『寺坂棚田ホタルかがり火まつり』
【関東近場旅】東京にもっとも近い棚田は、武甲山眺望の絶景の地
名称 寺坂棚田/てらさかたなだ
所在地 埼玉県秩父郡横瀬町横瀬1846
関連HP 横瀬町観光協会公式ホームページ
電車・バスで 西武秩父線横瀬駅から徒歩15分。または、秩父鉄道御花畑駅から徒歩40分
ドライブで 関越自動車道花園ICから約26km
駐車場 寺坂棚田南側駐車場(20台/無料)
問い合わせ 横瀬町ブコーさん観光案内所 TEL:0494-25-0450
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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