JR東日本「加賀へ一直線」のポスターのレトロな湯船は、山代温泉古総湯

加賀に一直線

JR東日本が2024年2月9日(金)~9月中旬頃の間、北陸新幹線金沢~敦賀間開業に合わせたプロモーションの一環で、「福井・加賀へ一直線」のポスターが掲出されます。レトロな湯船の画像が使われる「加賀へ一直線」の印象的なポスターは、山代温泉古総湯(石川県加賀市)です。

石鹸、シャンプーは禁止で純粋に「湯あみ」を楽しむ施設

加賀に一直線
右端の「加賀へ一直線」で使われたのが山代温泉古総湯

山代温泉にはふたつの公衆浴場「総湯」(源泉かけ流しの共同浴場)と「古総湯」があり、ポスターに使われているのは「古総湯」の方。
「古総湯」は、その名の通り、明治時代の総湯を復元したもので、外観や内装だけでなく「湯あみ」という温泉に浸かって楽しむだけの当時の入浴方法も再現した共同浴場となっています。

入浴しながら温泉の歴史や文化が楽しめる「体験型温泉博物館」というのがコンセプトで、2階の休憩所や、浴室の床や壁には、九谷焼のタイルも往時のままに復元、文人墨客が訪れた時代を彷彿させる施設となっています。
カラン・シャワーの設備はなく、身体を洗うという野暮なことはせずに、のんびりとナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉の「湯あみ」を楽しむという風流な施設で、当然、石鹸、シャンプーなどの利用はできません。

この雰囲気を見逃すはずもなく、加賀を代表する1枚は、この山代温泉古総湯です。
江戸時代の温泉場は総湯(共同浴場の代表格)を骨格に町づくりが行なわれ、山代温泉では、この総湯を中心に「湯の曲輪」(ゆのがわ)と称する町並みが広がっています。
現在は一帯を「山代温泉湯の曲輪景観整備地区」として整備され、原則として2階建てとするなどの高さ制限、屋根は伝統的形式の切妻で、入母屋など勾配のあるものにという形式まで取り決められ、山代温泉古総湯の周辺環境が維持されています。
まさに総湯を中心とした曲輪になっているのです。

山代温泉の玄関駅となる加賀温泉駅までは北陸新幹線(東京〜敦賀間)の速達タイプ「かがやき」で2時間43分(ただし、「かがやき」で加賀温泉駅停車は1日2往復のみ)。
加賀温泉駅から山代温泉は北鉄加賀バスで13分なので、3時間ほどで山代温泉に到達できます。

画像協力/一般社団法人加賀市観光交流機構、石川県、JR東日本

JR東日本「加賀へ一直線」のポスターのレトロな湯船は、山代温泉古総湯
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