栃木県那須塩原市、塩原温泉郷の福渡温泉近くで箒川(ほうきがわ)が大きく蛇行している場所にあるのが天皇の間記念公園。公園内には旧塩原御用邸で「天皇の間」と呼ばれていた建物を移築し一般に公開。もともとは塩原街道を開発整備した栃木県令・三島通庸が塩原に構えた別荘で、三島家が皇太子時代の大正天皇に献上したもの。
皇族達が避暑に訪れた御用邸新御座所を移築保存
明治35年、皇太子・嘉仁親王(よしひとしんのう=後の大正天皇)は初めて塩原温泉を訪れた際、畑下温泉(はたおりおんせん)の中山侯爵別荘と、その中山侯爵別荘が手狭だったため福渡温泉の三島子爵(三島通庸)別荘に遊びました。
その時に塩原をお気に入りになったために三島家が明治37年、皇室に献上したもの。
中山侯爵別荘は、明治天皇の実母、大正天皇の祖母で養育掛の中山慶子(なかやまよしこ)の実家、中山侯爵家(中山孝麿)の別荘。
塩原御用邸では、大正天皇が夏を過ごされたほかに昭和天皇や他の皇族たちも避暑地としてよく利用していました。
純和風の落ち着いた建物で、内装も和風ですが、レトロなシャンデリアや洋風の家具がさりげなく置かれ、当時の和洋折衷の邸内の雰囲気を見事に再現しています。
移築現存するのは、明治45年完成、木造平屋(間口8間、奥行7間)入母屋造りの旧塩原御用邸新御座所のみですが、小規模ながら明治建築史を飾る貴重な文化財。
当時の皇族たちの暮らしぶりがわかる資料も展示され、往時を偲ぶことができます。
天皇の間記念公園 | |
名称 | 天皇の間記念公園/てんのうのまきねんこうえん |
所在地 | 栃木県那須塩原市塩原1266-113 |
関連HP | 天皇の間記念公園公式ホームページ |
電車・バスで | JR西那須野駅からJRバス塩原温泉行きで37分、塩原福渡下車、徒歩10分 |
ドライブで | 東北自動車道西那須野塩原ICから約14km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 天皇の間記念公園 TEL:0287-32-4037 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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