観音寺

観音寺

広島県福山市にある高野山真言宗の寺、観音寺。福山藩初代藩主・水野勝成が福山城を築城する際、城郭の東北端、艮(うしとら)方角の鬼門守護のために建立されたと推定される寺社群が観音寺と艮神社。真言宗の寺院である観音寺の本堂からは慶安4年(1651年)築の棟札が見つかっています。

福山城の鬼門(東北)を守護

観音寺本堂は、広島県内に現存する近世唯一の本格的な密教寺院の本堂で、和様、鎌倉時代初期に入宋経験のある僧・重源によってもたらされた天竺様(大仏様)、鎌倉時代後期から禅宗寺院に採用された唐様(禅宗様)の手法が折衷された見事な建築です。

装飾手法は桃山時代の建築装飾の遺風を随所に示し、折衷様式の変遷を考える貴重な遺構として県の重要文化財に指定されています。

本堂と同年代の建築と推定される表門も桃山期の様式を伝える近世初期の貴重な遺構で県の重要文化財。
観光ルートから外れているため訪れる人は少ないのですが、隣接する艮神社(うしとらじんじゃ)とハシゴすれば、城下町の寺社(寺町)が果たした防衛的機能を感じ、寺町情緒も存分に味わえます。

観音寺
名称 観音寺/かんのんじ
所在地 広島県福山市北吉津町1-5-23
電車・バスで JR福山駅から徒歩15分、または、タクシーで4分
ドライブで 山陽自動車道福山東ICから約4.5km、福山SAスマートICから約5km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 観音寺 TEL:084-922-2268
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
福山城

福山城

福山城は、徳川幕府の西国鎮護の拠点として、譜代大名の水野勝成(みずのかつなり=徳川家康のいとこ)に命じて元和5年(1619年)に福山藩10万石の初代藩主として、築いた城。慶長20年(1615年)の一国一城令の後で築城された近世城郭として貴重

艮神社

艮神社

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御手洗川(御手洗川の上水道施設)

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