小坂酒造場

小坂酒造場

岐阜県美濃市、「うだつの上がる町並み」(美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区)の一角にある安永元年(1772年)創業の造り酒屋が、小坂酒造場。安永年間(1772年~1781年)頃の築造と推測される「小坂家住宅」は、江戸時代の卯建(うだつ)が残る、美濃町の代表的な商家建築で、国の重要文化財に指定。

清酒「百春」、「さんやほう」を購入

一帯の上有知(こうずち)は、交通の要衝で、長良川の上有知湊もあったことから尾張藩が領有。
小坂酒造場も酒醸造は、藩政時代に尾張藩認可という歴史を誇っているのです。

今でも現役の住宅兼店舗として使用される建物は、「小坂家住宅」として国の重要文化財に指定。
主屋は間口六間、奥行八間半、卯建は両妻と中央(現在は表側棟際を残すのみ)の3本あり、屋根は前面に起り(むくり)をもつ美しい姿です。
主屋背後の酒蔵の二階柱に安永元年(1772年)の墨書、主屋入口に打ちつけられた祈祷札でもっとも古いものが安永2年(1773年)のため、その頃の建物であることがわかります(明治20年頃に大改造され、主屋2階に座敷などが設けられています)。

本来卯建は、防火壁として考えられた防火建築ですが、次第に装飾としての機能をもち、商家ではその豪華さも競われたのです。
小坂酒造場の卯建を含め、「うだつの上がる町並み」(美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区)の卯建をぜひ、比較を。

長良川の伏流水を使って醸す清酒「百春」(ひゃくしゅん)、「さんやほう」は、小売りも実施。
「百春」は、酒を楽しみながら健康で百度目の春を迎えられますようにとの願いを込めて命名された美酒(「うだつの上がる酒」)です。
長良川水系の水で醸すと、味が「賑やかで楽しい」(12代目当主・小坂善紀さん)酒が生まれるのだとか。
百春の無濾過生原酒シリーズ(百春「純米吟醸」無ろ過生原酒カラフルフルーティ生、百春「純米吟醸」無ろ過生原酒カラフルトラディショナル生)は、杜氏の波多野博さんの技が結晶した逸品。
特別純米酒「さんやほう」は、農薬・化学肥料を使わない関市産の美濃錦を原料に仕込んだというこだわりの地酒です。

小坂酒造場
名称 小坂酒造場/こさかしゅぞうじょう
所在地 岐阜県美濃市相生町2267
関連HP 小坂酒造場公式ホームページ
電車・バスで 長良川鉄道美濃市駅から徒歩15分
ドライブで 東海北陸自動車道美濃ICから約3km
駐車場 なし/広岡町市営駐車場(40台/2時間まで無料)を利用
問い合わせ 小坂酒造場 TEL:0575-33-0682/FAX:0575-35-1365
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区

美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区

岐阜県美濃市、町家の屋根の両端に設けられた防火壁が「うだつ」(卯建)。その「うだつ」が日本一の規模で現存する「うだつの上がる町並み」が美濃市美濃町で、美しい家並み9.3haは美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区(国の重伝建)に選定されています

旧名鉄美濃駅

旧名鉄美濃駅

岐阜県美濃市広岡町にある往時の名鉄美濃町線の駅舎と車両が旧名鉄美濃駅。平成11年3月に廃止となった名鉄美濃町線美濃〜新関間ですが、明治44年2月11日の美濃電気軌道開業時に上有知駅(4月1日に美濃町駅に改称)として建てられたという歴史ある駅

小倉山城

小倉山城

岐阜県美濃市泉町、長良川に臨む小倉山の山上に建つ平山城が、小倉山城。慶長10年(1605年)、飛騨高山藩主・金森長近(かなもりながちか)が、養子の金森可重(かなもりありしげ)に高山城を譲って、隠居の城として築いた城。現在は小倉公園として整備

上有知湊(川湊灯台)

上有知湊(川湊灯台)

岐阜県美濃市にある長良川の川湊(かわみなと)の遺構が、上有知湊(こうずちみなと)。船着場跡の石畳、住吉高燈籠(常夜灯)型の川湊灯台が残され、往時を偲ぶことができます。もともとは、小倉山城を築城した金森長近(かなもりながちか)が城下町の整備と

旧今井家住宅・美濃史料館

旧今井家住宅・美濃史料館

岐阜県美濃市の美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区にある古い商家を再生した史料館が、旧今井家住宅・美濃史料館。「うだつの上がる町並み」として有名な美濃町を代表する商家(美濃和紙の和紙問屋)が今井家で、代々兵四郎を襲名し、江戸時代末期〜昭和初期

美濃和紙あかりアート館

美濃和紙あかりアート館

長良川の畔に位置する岐阜県美濃市は、水の恵みを生かした和紙づくりが盛んな地。「うだつの上がる町並み」(美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区)の一角に建つのが、美濃和紙あかりアート館。1階が無料休憩所と美濃和紙製品の販売を行なうショップ、2階が

美濃和紙あかりアート展

第30回美濃和紙あかりアート展|2023

2023年10月8日(日)~10月21日(土)=第一部、10月22日(日)11月30日(木)=第一部17:00~21:00、岐阜県美濃市の美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区で『第30回美濃和紙あかりアート展』を開催。1300年の伝統を誇る「

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人。

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ