東京都大島町、伊豆大島のほぼ中央に位置する標高758mの活火山で、島人には「御神火」として畏怖されているのが、三原山。昭和61年の大噴火では、島の中心地である元町に流出した溶岩が近づき、島民1万人が島外に一時避難したことも。御神火茶屋のある場所が、山頂部と富士山を眺める山頂口展望台です。
噴煙を上げる伊豆大島のシンボル
伊豆大島には、岡田、行者窟、筆島などに大島火山の基盤となる古い火山が見つかっていますが、三原山は玄武岩からなる複式成層火山。
国土地理院が発行する2万5000分の1地形図に唯一「砂漠」と表記されているのが、火口の北東山腹にある裏砂漠で、一面火山噴出物のスコリア(黒色の火山砕屑物)で覆われ、映画やドラマのロケ地にもなっています。
逆に表砂漠と呼ばれるのは、内輪山(三原山火口)と外輪山の間、火口の西側のスコリアに覆われた火口原です。
表砂漠は、昭和25年~昭和26年の三原山のマグマ噴火(山頂火口から流出)で、火口原の北西側(御神火茶屋側)の砂漠が、溶岩流で埋め尽くされたため、現在ではあまり使われなくなった名称です。
山頂の南側(外輪山・白石山の北側)、表砂漠から繫がる火口原の砂漠地帯は、奥山砂漠で、火口周辺にはスコリアで形成される「砂漠」が広がっていることがわかります。
主峰となるのは、火口東側の剣ガ峰(749m)ですが、最高点は三原新山側(火口南側)のピーク(758m)です。
三原山に登山という場合は、現在は御神火茶屋のある三原山展望台から、噴火で流出した溶岩流の上を歩いて噴火口近くまで山頂遊歩道を使って到達するのが一般的(所要45分)。
火口を一周する「おはち巡りコース」(火口一周歩道/所要約45分)もあり、火山活動に留意して探勝ができます。
そのほか、大島温泉ホテル側からの温泉コース(温泉ホテルルート/所要1時間)、都立大島公園・裏砂漠側からのテキサスルート(裏砂漠で迷いやすいルート)、裏砂漠を横断する大砂漠ルート(迷いやすいルート)などがありますが、砂漠地帯では霧などの際にルートを見失うケースもあるので、天候には十分な注意が必要です。
また洋上の独立峰のため、天候の急変にも注意が必要。
一般的には温泉コースと山頂遊歩道の活用がおすすめです(大島温泉ホテルは登山基地に絶好)。
三原山 | |
名称 | 三原山/みはらやま |
所在地 | 東京都大島町野増間伏上山 |
関連HP | 大島町公式ホームページ |
電車・バスで | 元町港から東海汽船バス三原山行きで25分、終点下車 |
ドライブで | 元町港から約8kmでC火口列下駐車場。約10kmでC火口列上駐車場 |
駐車場 | C火口列下駐車場・C火口列上駐車場 |
問い合わせ | 大島町観光課 TEL:04992-2-1446 |
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