東京都千代田区丸の内2丁目、丸の内パークビルディングを中心に商業ゾーン「丸の内ブリックスクエア」を構成するミュージアムが、三菱一号館美術館。明治27年6月30日に建てられたレンガ造りの三菱一号館を復元したもので、三菱地所が運営する企業ミュージアム。東京駅徒歩5分という抜群の立地です。
ジョサイア・コンドル設計の三菱一号館を復元!
三菱一号館は、ジョサイア・コンドル(Josiah Conder)設計で建てられたレンガ建築。
三菱合資会社が建てた丸の内の最初のオフィスビルが三菱一号館です(当初の名称は「第一号館」)。
三菱合資会社本社、第百十九国立銀行(後の三菱銀行)本店などが入居した丸の内一帯の「三菱村」の中核的な存在。
日本建築学会などからは保存の要望も強くありましたが、老朽化などが原因で昭和43年に解体され、地下4階・地上15階建の「三菱商事ビルヂング」が完成しています。
現在の三菱一号館美術館の建物は、旧来の三菱一号館をコンドルの原設計に則って復元するかたちでレンガ造りで建築、平成22年4月6日、美術館としてオープンしたもの。
常設展示はなく、企画展、特別展を開催していますが、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri Marie Raymond de Toulouse-Lautrec-Monfa/ポスト印象派、世紀末芸術、アール・ヌーヴォー)、オディロン・ルドン(Odilon Redon/象徴主義)、フェリックス・ヴァロットン(Félix Edouard Vallotton/黒一色の革新的な木版画)など19世紀末の西洋美術を収蔵(三菱一号館建築と同時代のもの)、カフェやショップの名も「Café 1894」、ミュージアムショップ「Store 1894」となっています。
フェリックス・ヴァロットンに関しては、。希少性の高い連作『アンティミテ』、『楽器』、『万国博覧会』、『これが戦争だ!』など世界有数の版画コレクションを収蔵。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックも、フランス・アルビ市の「トゥールーズ=ロートレック美術館」と姉妹館になっています
ミュージアムカフェ・バー「Café 1894」は、三菱一号館創建当時、銀行営業室として利用された空間を復元したもので、2層吹き抜けの高い天井が印象的。
ランチタイム、カフェタイム、ディナータイムに分かれ、展覧会のタイアップメニューも用意されています。
丸の内の歴史体感スペース「歴史資料室」を併設、三菱一号館の復元の経緯や丸の内の歴史を今に伝えています。
内部は当時の事務所空間を再現し、漆喰壁(しっくいかべ)、当時のオフィス家具(芝家具)の再現なども注目です。
またロンドンの「ロンバード・ストリート」を参考に整備された「一丁倫敦」(いっちょうろんどん)と称されたレンガの街並みなども資料や地図で紹介されています。
三菱一号館美術館 | |
名称 | 三菱一号館美術館/みつびしいちごうかんびじゅつかん |
所在地 | 東京都千代田区丸の内2-6-2 |
関連HP | 三菱一号館美術館公式ホームページ |
電車・バスで | JR東京駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 三菱一号館美術館 TEL::050-5541-8600(ハローダイヤル) |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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