横浜港大さん橋国際客船ターミナル

横浜港大さん橋国際客船ターミナル

神奈川県横浜市中区海岸通1丁目、横浜港の玄関口、大桟橋埠頭にある客船ターミナルが、横浜港大さん橋国際客船ターミナル。大桟橋は、明治27年、日本でもっとも古い桟橋として誕生。屋上広場は、ウッドデッキで散策にも絶好、みなとみらい21地区の夜景を眺めるビュースポットにもなっています。

屋上広場は24時間無料開放、夜景鑑賞スポットに

横浜港大さん橋国際客船ターミナル
大桟橋に停泊中の「にっぽん丸」(右)と「飛鳥Ⅱ」

桟橋は平成14年にリニューアルされ、商船三井客船の「にっぽん丸」(2万2472t)など3万トンクラスまでの客船は4隻、郵船クルーズの「飛鳥Ⅱ」(5万444t)などそれ以上のクラスの客船は2隻の同時着岸が可能。
また、レストラン船「ロイヤルウイング」(2876t)のランチクルーズ、ティークルーズ、ディナークルーズの受付、乗船場所になっているほか、さらに東海汽船の「さるびあ丸」(6099t)も毎週金・土曜の夜の便に限り、大桟橋に寄港しています(東京・竹芝桟橋〜横浜・大さん橋〜伊豆大島〜利島〜新島〜式根島〜神津島)。

屋上広場は24時間無料開放されており、ここからは行き交う船やベイブリッジが一望のもと。
大桟橋の先端には、みなとみらい地区の夜景を一望にするレストラン「インターナショナルキュイジーヌ サブゼロ」(International cuisine subzero)、横浜ベイブリッジを眺める「cafe&dining blue terminal」があるほか、ロイヤルウイングオフィシャルギフトショップ、元町にあるバッグの「キタムラ」(明治15年創業)の支店なども入っています。

クルーズ客船の入港情報は横浜市のホームページ内「横浜港客船入港予定」を参照。

横浜港大さん橋国際客船ターミナル
屋上からのみなとみらい21地区の夜景

大桟橋の歴史

大桟橋

開港で居留地が築かれ、一気に海外への玄関となった横浜。
日本の近代化が進み、生糸の海外輸出、そして大陸進出などが検討される明治20年代になると、横浜港の拡大と充実が急務になったのです。

明治21年には首相・伊藤博文に対し、外相の大隈重信が、横浜港の港湾設備の充実を進言。
早くも翌明治22年から、日本最初の洋式水道である横浜水道設計に従事したイギリス陸軍工兵大佐で技師でもあるヘンリー・スペンサー・パーマー(Henry Spencer Palmer)の発案で、第1期築港工事に着手しています。
第1期築港工事で完成したのが内防波堤と長さ460mという長大な鉄桟橋(現在の大桟橋)。
完成した明治27年は、日清戦争開戦の年でもあるのです。

明治29年には、岩崎彌太郎率いる日本郵船による、横浜とアントワープ(ベルギー)、シアトル(アメリカ)、アデレード(オーストラリア)を結ぶ定期航路が開設されています。
このシアトル定期客船サービスに就航し、昭和7年6月2日、横浜港からチャーリー・チャップリンも乗船したのが、山下公園前に係留される「氷川丸」(1万1622t)です(昭和5年4月25日、横浜船渠で竣工、昭和35年引退)。

その後、第2期築港工事で鉄桟橋は拡張されますが、関東大震災で大きな被害を受け、復興工事後に大桟橋の呼び名になりました。
第二次世界大戦後、GHQが接収した時代には、サウスピアと呼ばれていました。
横浜港国際船客ターミナルが完成したのは、昭和39年、東京オリンピック開催に合わせて。
現在のターミナルは、平成14年にリニューアルされたもの。

ちなみに、桟橋の構築を提案したヘンリー・スペンサー・パーマーの碑は野毛山公園、旧野毛山配水池横に設置されています。

横浜港大さん橋国際客船ターミナル
名称 横浜港大さん橋国際客船ターミナル/よこはまおおさんばしこくさいきゃくせんたーみなる
所在地 神奈川県横浜市中区海岸通1-1-4
関連HP 横浜港大さん橋国際客船ターミナル公式ホームページ
電車・バスで みなとみらい線日本大通り駅から徒歩7分。JR・横浜市営地下鉄関内駅から徒歩15分
ドライブで 首都高速横羽線横浜公園ランプから約1.2km
駐車場 横浜大さん橋駐車場(400台/有料)
問い合わせ 横浜港大さん橋国際客船ターミナル総合案内(インフォメーション)TEL:045-211-2304
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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