多摩よこやまの道

多摩よこやまの道

東京都多摩市、多摩丘陵を東西に歩く尾根沿いの遊歩道が、多摩よこやまの道。武蔵の国府(府中)から眺めると横に連なっているように見えたのが横山という名の由来で、東端の多摩東公園から西端の長池公園まで全長10kmほどのロングトレイルが続いています。

途中には、古代の東海道と交差する防人見返りの峠も

多摩よこやまの道

 『万葉集』には、「赤駒を山野に放し捕りかにて 多摩の横山徒歩ゆかやらむ」(巻二十 4417/現代語訳=赤駒を山野のなかに放牧して捕えられず、わが夫に多摩の横山を歩かせてしまうのだろう)と詠まれています。作者の宇遅部黒女(うぢべのくろめ)は、豊嶋郡(としまのこほり)の椋椅部荒虫(くらはしべのあらむし)の妻。
つまりは、奈良時代、防人として出征する夫を気遣った妻が詠んだ歌ということに。
この「多摩の横山」が多摩よこやまの道の通る多摩丘陵ということで、南北通る古道と交差するので、古道(古代の東海道)と交差する展望の良い場所(エコプラザ多摩と学校給食センター永山調理所の間にある展望ポイント)が、防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)と称されています。

東端の多摩東公園からスタートすると、さくらの広場、黒川よこみね緑地、根株移植の森(伐採した樹木の根株を掘り取って移植し、若返りをはかった雑木林)、瓜生黒川往還と交差、黒川丸山城跡(古代の東海道)、もみじの広場、防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)、ウメの園、古道五差路、シラカシの大木、一本杉公園、展望広場と続きます。

市街地に隣接するため(市街地を歩く部分もあります)、疲れたら簡単にエスケープでき、コースを区切って歩くことも可能。
また途中で脇にそれ、黒川と小野路の谷戸を巡れば、多摩丘陵の原風景にふれることができるでしょう。

多摩よこやまの道
名称 多摩よこやまの道/たまよこやまのみち
所在地 東京都多摩市諏訪6-1-2
関連HP 多摩市公式ホームページ
電車・バスで 小田急電鉄唐木田駅から徒歩10分
駐車場 なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 多摩市公園緑地課 TEL:042-338-6827/FAX:042-338-6857
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)

防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)

東京都多摩市永山4丁目、万葉時代から「多摩の横山」と呼ばれた多摩丘陵にあるのが、防人見返りの峠(多摩丘陵パノラマの丘)。「多摩よこやまの道」途中にあり、古代の東海道が走り、九州へ向かう防人(さきもり)たちが故郷を振り返っただろうといわれる峠

 

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