東京都港区元麻布2丁目と3丁目の間、西側から麻布一本松へと上る坂道が、狸坂(たぬきざか)。江戸時代、人を化かす狸が出没したというのが名の由来で、西から東へ向かう坂のため、日の出を意味する旭坂とも称されていました。
江戸時代には人を化かす狸が出没した坂
麻布一本松は、狸坂、大黒坂、暗闇坂、一本松坂という4つの坂道の四差路という珍しい場所で、麻布一本松自体も江戸名所のひとつでした。
狸坂の坂上には、日本の鉄筋コンクリート工学の開祖・阿部美樹志(あべみきし)の旧邸宅(旧阿部美樹志邸)があります。
阿部美樹志自身が設計し、関東大震災直後の大正13年に竣工したもので、港区に現存する貴重な洋風邸宅のひとつ。
阿部美樹志は、東京駅〜万世橋駅間の高架鉄道設計に着手し、日本初の鉄筋コンクリート高架橋を建設したことで有名(現存する建築物としては佐賀県庁旧館があります)。
狸坂の西側には中国大使館の裏門を通る狐坂(きつねざか)があり、江戸時代、武蔵野台地の縁(へり)にあたる麻布界隈には、豊かな自然が残されていたことがわかります。
狸坂 | |
名称 | 狸坂/たぬきざか |
所在地 | 東京都港区元麻布2-11〜3-13 |
関連HP | 港区観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ・都営地下鉄麻布十番駅から徒歩10分 |
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