JR東日本は、2025年3月4日(火)、『変革2027』に掲げる輸送サービスの質的な変革を推進するため、E2系、E5系新幹線車両の後継となる次期東北新幹線車両(E10系)の設計に着手し、2030年度の営業運転開始を目指すと発表しました。最高営業運転速度は、現在と同じ320km/hの予定です。
快適性だけでなく、安全対策も大きく向上


東北新幹線「はやぶさ」は、2013年3月16日から宇都宮駅〜盛岡駅間で320km/h運転を開始しているので、E10系でも最高速度は変わりません。
次世代新幹線開発の試験プラットフォームである「ALFA-X」」(アルファエックス=新幹線E956形電車)で検証してきた技術を活用し、地震対策として逸脱防止用のL型車両ガイド(脱線した場合でも車両がレールから大きく逸脱することを防止するガイド)に加え、ブレーキ距離の短縮、地震時の揺れを吸収し車両の損傷や脱線を防止するための左右動ダンパ(台車と車体の間に左右方向に取り付けて、左右の振動を吸収)の採用など、安全対策も大きく向上します。
サービスの向上として、「移動時間の有効活用」をテーマに「TRAIN DESK」を発展させたサービスの導入、大型荷物置き場の拡幅、電源コンセント、USBの全席設置なども予定され、まさに次世代の新幹線という感じです。
シート配列は、「TRAIN DESK」を発展させたクラスは2列+2列。
隣席とのスペースにゆとりが生まれ、座席間にディバイダ(仕切り)も設置。
隣人との腕やひじの位置に悩ませられることもありません。
荷物輸送用のドアも設置し、「はこビュン」サービスをより柔軟に実現できる荷物輸送に対応するとのこと。
デザインは、東北地方の山々を想起させる緑色が基調で、上部に明るい緑色 「Tsugaru green(津軽グリーン)」、下部に濃い緑色は 「Evening elm(イブニングエルム)」を配色。
車体横のラインは、日本らしさを表現するモチーフとして「桜の花弁」の形状を模した曲線を車両間でつなげ、「新幹線車両のデザインに新たなイメージを吹き込みました」(JR東日本)。
ちなみに、今後予定されている札幌開業に伴い運用する車両については、今回設計する車両をベースに別途検討とのことです。

東北新幹線「新型車両E10系」の開発がスタート! | |
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