徳島県三好市、美馬市と那賀郡那賀町の境にそびえる標高1955.0mの霊峰が、剣山。一等三角点のある山頂は、石鎚山(天狗岳)に次ぐ四国第二の高峰で、深田久弥の「日本百名山」の一座。山頂直下に劔山本宮宝蔵石神社が鎮座し、「登拝証明之書」として木製御朱印符を頒布しています。
山頂直下に劔山本宮宝蔵石神社、剣山頂上ヒュッテが
安徳天皇の剣を山中に隠したという伝説、あるいは頂上下にある高さ35mの巨石が剣の形をしているから「剣山」の名がついたとされ、古くから山岳信仰の霊峰として知られています。
剣山観光登山リフト(4月中旬〜11月30日)で9合目まで到達できるので、大剣神社までは徒歩20分ほどの道のり。
さらに20分ほど歩けば、山頂直下の劔山本宮宝蔵石神社です。
劔山本宮宝蔵石神社には、夏休み(7月下旬〜8月)、紅葉シーズン(10月)の毎日と、5月〜7月中旬、9月の土・日曜、祝日に神職が滞在(参拝は通年可能、御朱印は社務所が開いている日のみ頒布)。
山頂一帯には「剣山水源の森」として保護され、吉野川の支流の祖谷川の水源となる455haの原生林が茂り、北西斜面側のヒメコマツ、シコクシラベ、コメツガ、ウラジロモミ群落を主体とする天然林が見事。
山頂直下には、環境省の日本百名水にも選定される剣山御神水が湧き出しています。
山頂周辺には高山植物の群落もあり、宮尾登美子の『天涯の花』の影響で、7~8月に咲くキレンゲショウマ目当てのハイカーも多数。
シコクシラベ、コメツガ茂る山頂付近の森林帯は四国では少ない亜寒帯林で、ミヤマクマザサが茂る草原は、屋島の戦いで敗れた平家の落人たちが再起を願って騎馬の訓練に励んだといわれ「平家の馬場」と呼ばれています。
山頂からは紀伊半島、瀬戸内海、足摺岬を一望にする大パノラマを得ることができ、時間が許せば日帰り登山ではなく、「剣山頂上ヒュッテ」(要予約/個室またはドミトリータイプ=二段ベッドの前にカーテンが付いた半個室の部屋、2食付もあり、なるべく寝袋の持参を)に宿泊して、満天の星空、ご来光を眺めるのがおすすめです(ヒュッテから頂上へは徒歩5分)。
食堂も営業し、日帰り登山の場合にも半田そうめん、カレーライスなどを味わうことができます。
山頂の夏の最高気温は20度ほど、高くても25度程度で、夏山登山にも向いています(朝夕は10度前後まで気温が下がるので、寒暖差対策が必要です)。
水場が枯れている可能性も考慮し、水はしっかりと用意しておくこともお忘れなく。
ちなみに四国にある日本百名山の選定の山は、剣山、石鎚山の2座だけです。
剣山 | |
名称 | 剣山/つるぎさん |
所在地 | 徳島県三好市東祖谷菅生 |
関連HP | 三好市公式ホームページ |
ドライブで | 徳島自動車道美馬ICから約43kmで見ノ越、見ノ越から剣山リフトで15分、西島下車、徒歩40分で山頂 |
駐車場 | 見の越第1・第2駐車場(400台/無料) |
問い合わせ | 剣山観光登山リフト TEL:0883-62-2772/FAX:0883-67-5277 |
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