徳島県海部郡牟岐町(むぎちょう)沖合にある周囲8km、徳島県内最大の無人島・大島(牟岐大島)。その内湾にあるサンゴ礁のひとつが、千年サンゴ。水深23mに、高さ8.75m、外周31mと、クリスマスツリーのようにそびえるコブハマサンゴで、1000年を超え、世界最大級、最長齢とも推測されています。
世界最高齢かもしれないサンゴが牟岐大島に!
コブが表面にあるのが名の由来のコブハマサンゴ(学名:Porites lutea、科名:ハマサンゴ科)で、徳島県の依頼を受けて黒潮生物研究財団の調査により、平成21年にコブハマサンゴと特定されています。
ハマサンゴ科のコブハマサンゴは、サンゴ骨格の成長が遅く(1年で1cm〜2cmほど)、すさみ町江須崎沖の直径4mほどのものでも、数百年はかかって成長したと推測されています(すさみ町のコブハマサンゴはオニヒトデによる食害で壊滅)。
コブハマサンゴは、四国では最も普通に見られるハマサンゴ属ですが、これほど巨大なものはほかにはありません。
牟岐大島の千年サンゴは、コブハマサンゴの平均生育速度から考えると1000年以上生き続けていると推測されています。
サンゴの年輪は、観測記録が乏しい熱帯海洋の環境情報を記録していることから近年注目されていますが、千年サンゴ過去1000年間の環境情報を記録している貴重なサンゴということに。
ちなみに、台湾・台東県緑島郷の緑島(グリーン島)では高さ12mというコブハマサンゴが生育しているので、世界最大のサンゴとはいえないのですが、台湾よりも高緯度の四国では、成長が遅いので、世界最高齢の可能性は残されています。
牟岐大島では生育するサンゴの調査も行なわれ、12科33属60種のサンゴが確認されています。
千年サンゴ | |
名称 | 千年サンゴ/せんねんさんご |
所在地 | 徳島県海部郡牟岐町沖の牟岐大島 |
問い合わせ | 牟岐町産業課 TEL:0884-72-3420 |
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