「平均駅間距離」が日本一短い路線は0.81km、東京湾岸のあの線!

路線のキロ数を駅数で割ったものが「平均駅間距離」。JRの会社別でいえばJR北海道が最長で、意外にもJR四国が最短です。路線別でいえば山手線一周の平均駅間距離は1.64km、厳密な線区としての山手線(品川~新宿~田端)だと1.23km。これを上回る「日本一短い路線」は、東京湾岸にあります。

TOPは横浜・川崎の臨港部を走る鶴見線

鶴見線鶴見駅
鶴見線・鶴見駅

駅間のキロ程は小数点第一位、100mの単位まで表示されます。
JRの最短駅間となる日暮里駅〜西日暮里駅間は、キロ程で0.5kmとなっています。
代々木駅~新宿駅間は、ホーム端は400mほどしか離れていませんが、キロ程では0.7km。
品川駅〜高輪ゲートウェイ駅も0.9kmしかありませんが、品川駅〜大崎駅は2.0kmもあり、山手線最長の駅間となっています。

山手線の営業キロは34.5kmで、29駅(駅間は28)で平均駅間距離は1.23kmということになり、並行する道路があれば、ひと駅は20分程度で歩くことができます。

この駅間を環状線として少しだけ上回るのが大阪環状線(天王寺~大阪~新今宮)で、平均駅間距離は1.15kmとなっています。

それを上回るのが、横浜・川崎の臨海部を結ぶ鶴見線。
鶴見駅(横浜市鶴見区)〜扇町駅(川崎市川崎区)の本線(7.0km)のほか、浅野駅〜海芝浦駅(ともに横浜市鶴見区)の海芝浦支線(1.7km)、武蔵白石駅〜大川駅(ともに川崎市川崎区)の大川支線(1.0km)があり、合計9.7km。
駅数は13駅(駅間は12)なので9.7÷12で、0.81km。
つまり平均の駅間は0.81kmということになります。

JRで平均駅間距離が1kmに満たないのは、この鶴見線のみ。
鶴見線の前身は多摩のセメント事業などを手掛けた浅野財閥で、大正時代〜昭和初期に鶴見の臨港部を工業地帯とするため、鶴見臨港鉄道として敷設。
当時は海水浴前停留場(扇島海水浴場)が設置されるという「横浜の海で泳げる時代」でした。
鶴見線の駅間が短いのは、港湾労働者や資材の運搬に不便とならないよう、多くの駅を設置したからで、こうしてダントツに日本一短い平均駅間距離が誕生したのです。

「平均駅間距離」が日本一短い路線は0.81km、東京湾岸のあの線!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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