永安寺・御旅屋門

永安寺・御旅屋門

富山県高岡市戸出町にある永安寺の門が、往時の戸出御旅屋(といでおたや)の正門で御旅屋門と呼ばれています。御旅屋は、江戸時代の加賀藩で藩主の鷹狩、民情視察の際に宿泊や休憩のために使用された施設で、参勤交代の際にも利用されたほか、有事の際には城砦としての活用も想定されていました。

御旅屋の正門だけが移築され現存

永安寺・御旅屋門

高岡市戸出町は、千保川(千保川舟運)と北陸街道(上使街道)の交わる要衝で、宿場町、そして麻の生産で栄えました。
永安寺境内にある戸出御旅屋は、加賀藩3代藩主・前田利常(まえだとしつね=前田利家の4男)の命により、寛永19年(1642年)に建築された施設ですが、わずか45年でお役御免となり、管理者である川合家に払い下げとなっています。

現存する永安寺の門は戸出御旅屋の門を、戸出御旅屋破却時の町の有志が移築したもの。
川合家の菩提寺でもある永安寺は、砺波一帯の十村役を務めた川合家3代の川合又右衛門が、寛永20年(1643年)、下中条村にあった海雲寺を移して海雲山永安寺として創建。
永安寺という名は又右衛門の父の法号です。
永安寺には、御旅屋門のほかにも本堂、総門、開山堂、方丈室、観音堂、金毘羅堂など江戸時代の建築物が現存。

また、戸出御旅屋跡(現・高岡市戸出町3丁目の北陸銀行戸出支店一帯)には川合又右衛門が高野山から持ち帰ったという高野槇が育った「戸出の高野槙」、御膳水井戸が現存しています。
御旅屋は、高岡、戸出、杉木新町、大清水、魚津、津幡などに築かれましたが、現存する遺構は永安寺・御旅屋門のみとなっています。

永安寺・御旅屋門
名称 永安寺・御旅屋門/えいあんじ・おたやもん
所在地 富山県高岡市戸出町2-14-20
電車・バスで JR戸出駅から徒歩7分
ドライブで 能越自動車道福岡ICから約8.4km。または、北陸自動車道砺波ICから約7.4km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 永安寺 TEL:0766-63-0143
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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