富山県富山市有峰黒部谷割、北アルプスの最深部、高天原(たかまがはら)の北、夢ノ平との間を流れる温泉沢に湧く温泉が、高天原温泉。まさに雲上の野湯ともいえる露天風呂があり、標高は1950mと2000mを切ってはいますが、もっとも下界から遠い温泉といわれています。
「日本一遠い温泉」といわれる北アルプス最深部の秘湯
アルピニストのあこがれの地ともいえるのが高天原。
黒部川源流の岩苔乗越や、最深部の高原地帯・雲ノ平(くものだいら)からもさらに半日がかりで高天原に到達し、高天原山荘から北に下って温泉沢に到達するのです。
もっともポピュラーな入山方法でも、有峰湖側の折立ヒュッテから薬師岳南鞍部の太郎平小屋を越え、薬師沢小屋に下り、さらに雲ノ平小屋へと登り返すという感じで、最低でも途中に1泊が必要となります(折立ヒュッテ〜雲ノ平小屋=徒歩10時間以上必要)。
高瀬ダム、新穂高温泉からだとさらに時間が必要で、北アルプスの最深部ということがよくわかります。
雲ノ平山荘から高天原山荘(完全予約制)へはさらに2時間30分ほど必要で、高天原山荘から高天原温泉へは、下りで20分(登りは30分)。
高天原温泉の泉質は、単純硫黄泉。
湯船は3ヶ所あり、そのうち1ヶ所は囲いのある女性専用露天風呂です。
高天原山荘が管理するため、日帰り入浴(高天原山荘宿泊者以外)は、日帰り入浴料が必要(高天原山荘前に料金投入箱を設置)。
その料金が脱衣場の組み立てなど、施設管理の費用になっているのです。
かつて高天原温泉近くにはモリブデンを含む輝水鉛鉱(きすいえんこう)を採掘する大東鉱山(だいとうこうざん)があり、その鉱山の作業員の宿泊施設が、高天原山荘の前身。
実は高天原温泉も鉱山の作業員が発見した温泉なのです。
高天原温泉 | |
名称 | 高天原温泉/たかまがはらおんせん |
所在地 | 富山県富山市有峰 |
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