和歌山県田辺市、奥熊野の山中、熊野川支流の請川谷に懸かる滝が平治の滝。林道平治川線終点から山道を10分ほど歩けば平治の滝ですが、滝壺近くからしか滝を拝むことができません。下段8m、上段25mの2段の滝で、滝壺近くに不動明王が祀られていることからも信仰の地だったことがわかります。
平家落人伝承の里にある美しい滝
平治の滝は、下段のほうを雌滝(めんたき)、上段を雄滝(おんたき)と通称。
滝の名の由来は、かつてこの近くにあった平治川集落(昭和48年廃村/本宮の温水団地に集団移住)から。
平家落人の里といい、平治の滝は雨乞いの地だったと伝えられています。
また、平治川集落は、公家・貴族の末裔が暮らしたため、「気品ある美人が多かった」とも。
源平合戦で敗れ、この地に落ち延びた平家の子孫が盂蘭盆(うらぼん)に先祖の霊を慰めるために踊ったのがルーツという『平治川の長刀踊(なぎなたおどり)』も伝承されている(平治川長刀踊保存会が伝承、和歌山県の無形民俗文化財)。
源平をあらわした赤と白の玉結びをそれぞれにつけた長刀を振り上げて踊り、『平家物語』に登場する那須与一の「扇の的」の場面を歌った歌詞もありますが、踊りの中で歌われる詞章(文章)は江戸時代末期に流行した歌曲と共通するので、後世の作、あるいは後世の改変が推測されます。
平治の滝 | |
名称 | 平治の滝/へいじのたき |
所在地 | 和歌山県田辺市本宮町久保野 |
関連HP | 熊野本宮観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 阪和自動車道南紀田辺ICから約60m |
駐車場 | 林道平治川線終点の駐車スペースを利用(滝まで徒歩10分) |
問い合わせ | 熊野本宮観光協会 TEL:0735-42-0735/FAX:0735-42-1606 |
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