和歌山県東牟婁郡太地町、熊野灘を望む風光明媚な景勝地、梶取崎の先端に建つのが、梶取埼灯台(かんとりさきとうだい)。江戸時代には鯨を発見するための「山見」が置かれた場所で、近代的な灯台は明治32年初点灯。現在の白亜の美しい灯台は昭和38年築のコンクリート造りの2代目です。
灯台のてっぺんには風見鶏ならぬ風見鯨が!
吉野熊野国立公園の特別保護地域に建つ、梶取埼灯台。
江戸時代には鯨の発見、そして捕鯨船に指令を送る狼煙場、初代紀州藩主・徳川頼宣(とくがわよりのぶ=紀州徳川家の祖)が元和5年(1619年)頃に設置した船見御番所があった地です。
沖行く船に場所を知らせる灯明台はすぐ北にある燈明崎に寛永13年(1636年)、日本で最初の鯨油を使った行燈式(あんどんしき)の燈明台が設置されていますが、明治5年に廃止。
太地の沿海を行く船の安全を守るため、明治32年に築かれたのが初代の梶取埼灯台です。
梶取崎の名は、熊野灘を航行する船が、この岬を見て舵を切ったことが名の由来です。
現在の2代目の灯台は、塔高16m、灯火標高(平均海面〜灯火)41mで、光達距離は18.0海里(33.3km)です。
梶取埼灯台周辺は芝生の園地となっているので、のんびりとくつろぐことができます。
園地から灯台を見上げる際に、灯台の最上部に注目を。
風見鶏がある場所に、風見鯨が付けられ、鯨の町・太地町をさりげなくPRしています。
梶取崎は、13万年前~12万年前の間氷期に形成された海岸付近の平坦面が、南海トラフの巨大地震に伴う隆起によって標高60mまで持ち上げられたもので、南紀熊野ジオパークのジオサイトにもなっています。
梶取埼灯台 | |
名称 | 梶取埼灯台/かんとりさきとうだい |
所在地 | 和歌山県東牟婁郡太地町太地1285 |
関連HP | 太地町観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 阪和自動車道南紀田辺ICから約90km |
駐車場 | あり/無料 |
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