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防府天満宮

防府天満宮

山口県防府市(ほうふし)松崎にある菅原道真(すがわらのみちざね)を祀る古社が防府天満宮。社伝によれば、讒言(ざんげん)で失脚した菅原道真は、九州・大宰府(だざいふ)に左遷される途中、防府に立ち寄り、死後、魂となって帰ってくると約束。道真が亡くなった翌年、延喜4年(904年)に、日本でもっとも古い天満宮として創建されたとか。

菅原道真が思いを残した地に建つ社は日本最古の天満宮

菅原道真が、九州へと渡る際に、本州最後の寄港地だったのが防府の勝間の浦。
「此地未だ帝土を離れず願わくは居をこの所に占めむ」と、菅原道真はこの地で無実だという朝廷からの連絡を待ちたいという思いがあったのです。
社伝によれば、延喜3年(903年)2月25日に大宰府で没した道真は、「身は筑紫に果つるとも、魂魄は必ずこの地に帰り来たらん」という予言の通り、勝間の浦に神光となって現れたとか。
翌延喜4年(904年)8月に山陽道に面しての松崎の地に宝殿を建立したので、往時には松崎天満宮(松崎天神)とも呼ばれていました。
明治の神仏分離、廃仏毀釈以前には酒垂山満福寺と称した寺でもあったのです。
表参道西側の最奥に建つ大専坊跡は、往時の満福寺の別当(9社坊を支配する筆頭となる社坊)だったもの。

大鳥居は、寛永6年(1629年)、萩藩初代藩主・毛利秀就(もうりひでなり)の寄進で、年代の明らかな石の鳥居としては山口県最古のもの。

京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮とともに日本三大天神(三天神)にも数えられていいます。

初春には境内が梅の香りに包まれる

現存する本殿・幣殿・拝殿は昭和37年の再建ですが、国の登録有形文化財に指定。

楼閣式の参籠所「春風楼」は、文政5年(1822年)に長州藩第10代藩主の毛利斉熙の命で建設を開始した五重塔の一部で、工事は中断し、明治6年に重層楼門として再生されたもので、やはり国の登録有形文化財です。

重要文化財の「松崎天神縁起絵巻」、「金銅宝塔」など宝物の数々を収めた歴史館も見学可能。
国の重要文化財10点、県の文化財4点、市の文化財3点など400点もの宝物が収蔵されています。

境内には16種類約1100本の紅梅白梅が植えられ、梅の名所としても有名。

また市街地が一望できる高台にあり、梅や桜の名所としても知られるほか、年間を通じて行事も多く、11月に行なわれる御神幸祭(裸坊祭)は、荒祭として多くの人を集めます。

防府天満宮のおもな年中行事

1月5日/釿始式=建築業界の仕事始め。
1月第2月曜/弓始式=祭神の菅原道真が漢学者・都良香の庭で射的を行い百発百中の腕前であった故事に倣った邪気祓いの弓始の神事で、新成人も参加。
2月中旬~3月上旬/梅まつり=16種類約1100本の梅が境内に香りを放ちます。
3月31日/御正祭=菅原道真の没した延喜3年2月25日を西暦に直した3月31日行なわれる祭典で、平安時代の古代食を神前に奉献。
5月1日~5日/幸せますウィーク=期間中、大石段に花を用いた装飾「花回廊」を実施。茶室「芳松庵」を夜間特別開放。
6月30日/夏越神事・御田植祭=半年間知らず知らずのうちに積もった罪と穢を茅の輪(ちのわ)をくぐって祓います。末社の老松社・若松社の祭典『御田植祭』を斎行。
7月1日~7日/七夕まつり=境内回廊内に立てられた笹竹に短冊を奉納。
8月3・4・5日/御誕辰祭(夏祭り)=菅原道真は承和12年6月25日に生誕ですが、西暦に直した8月5日を御誕辰祭として、夏祭りが執り行なわれます。期間中ろうそくの明かりが参道を照らし、8月5日には花火大会も。
11月第4土曜/御神幸祭=道真の霊に毎年毎年「無実の知らせ」を届ける祭典。神輿が、勝間の浦(御旅所)を往復。
12月15日/合格はちまき洗濯=返納された「はちまき」を洗濯し、縁起の良い「合格はちまき」として希望者にお守り授与所で授与(無料)。希望者には、通信費等を負担すれば郵送も可能。

防府天満宮
名称 防府天満宮/ほうふてんまんぐう
所在地 山口県防府市松崎町14-1
関連HP 防府天満宮公式ホームページ
電車・バスで JR防府駅から徒歩20分
ドライブで 山陽自動車道防府東ICから約3km
駐車場 500台/無料
問い合わせ 防府天満宮 TEL:0835-23-7700/FAX:0835-25-0001
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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