最上川舟下り(最上峡芭蕉ライン)

日本三大急流に数えられる最上川は、舟運に利用され、江戸時代には、紅花など、流域の特産品を運び出していました。芭蕉が『奥の細道』で川下りをしたことでも知られ、「五月雨を集めて早し最上川」の名句を詠んでいます。最上川芭蕉ラインは船頭さんが歌う『最上川舟唄』を聴きながら、古口港(船番所)から草薙温泉港へ下る1時間の舟下り。

芭蕉も下った最上川の舟下りを体験

大石田で舟下りの天候待ちをした芭蕉は、新庄を経て本合海(もとあいかい)から清川まで最上川を下っています。
「五月雨を集めて早し最上川」は、芭蕉が舟下りで詠んだ名句ですが、最上川を下ったのは6月3日(新暦の7月19日)で、日本三急流の最上川は大いに増水していたのです。

最上峡芭蕉ラインは通年運航の定期航路で、古口港(戸沢藩船番所)と草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)を結んでいます(全船禁煙)。

予約をすれば、船内で地元食材をふんだんに使った「舟中弁当」(最上川おしん弁当、最上川弁当、竹かご弁当で、芋煮汁や鮎塩焼きを追加注文OK)を味わうことも可能です。

12月〜3月は暖房船として運航され、冬季は雪見舟と洒落込むことができるのです。

古口港(戸沢藩船番所)にそば処「芭蕉庵」が併設され、地元戸沢産のそば粉「最上早生」(もがみわせ)を使った本格二八そばを賞味できます。

なお、ドライブ途中で利用の場合には、下船した草薙港から路線バスで戸沢藩船番所に戻るプランのほか、古口港(戸沢藩船番所)→草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)→古口港(戸沢藩船番所)の往復プラン、さらには車の回送運転(最上川交通)が用意されています。

また、草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)→白糸の滝→草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)という川の駅・最上峡くさなぎを起点とする白糸の滝往復の航路もあるので、事前に検討が必要。

最上川舟唄
最上川の舟運は、江戸時代に出羽国(でわのくに=山形県)で産する紅花を、河口へ、さらに北前船を使って京に運び、内陸に富をもたらしました。昭和11年、NHK仙台放送局が「最上川を下る」というラジオ番組制作の際に、最上川の舟歌の収録を試みましたが、難所を越える際の掛け声くらいしかありませんでした。
そこで左沢(あてらざわ)在住の渡辺国俊に作詞を依頼し、生まれた民謡が『最上川舟唄』(舟唄の原曲は酒田追分)。

正調最上川舟唄
(ヨーエ サノ マッガショ エンヤ コラマーガセ エエヤ エーエヤ エーエ エーエヤ エード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセー)
酒田(さがだ)さ行(え)ぐさげ達者(まめ)でろちゃ
(ヨイトコラサノセー)
流行風邪(はやりかぜ)などひかねよに
(エエヤ エーエヤ エーエ エーエヤ エード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセー)
股大根(まっかんだいご)の 塩汁煮(しょっしるに) 塩(しんよ)しょぱくてくらわんにゃえちゃ
(エーエヤーエーエ エーエヤーエード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセ)
碁点(ごでん) 隼(はやぶさ) ヤレ 三ヶの瀬(みがのせ)も
(ヨイトコラサノセー)
達者(まめ)でくだったと頼むぞえ
(エエヤ エーエヤ エーエ エーエヤ エードヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセ)
あの女(へな) 居(え)んねげりゃ 小鵜飼乗り(こうがいぬり)もすねがったちゃ
(エーエヤ エーエ エーエヤ エード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセー)
山背風(やませかぜ)だよあきらめしゃんせ
(ヨイトコラサノセー)
おれを恨むな風うらめ
(エエヤ エーエヤ エーエ エーエヤ エード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセ)
あの女(へな)ためだ 何んぼ(なんぼ)とっても足(た)らんこたんだ
(エーエヤ エーエ エーエヤ エード ヨーエ サノ マッガショ エンヤコラマーガセー)


最上川舟下り(最上峡芭蕉ライン)
名称 最上川舟下り(最上峡芭蕉ライン)/もがみがわふなくだり(もがみきょうばしょうらいん)
所在地 山形県最上郡戸沢村古口
関連HP 最上峡芭蕉ライン公式ホームページ
電車・バスで JR古口駅から徒歩10分
ドライブで 尾花沢新庄道路新庄ICから約15km
駐車場 200台/無料
問い合わせ 最上峡芭蕉ライン TEL:0233-72-2001/FAX:0233-72-2003
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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