山形県東置賜郡高畠町安久津、高畠町特産の高畠石の石切場「瓜割丁場」を保存した公園が、瓜割石庭公園(うりわりせきていこうえん)。洞窟を抜けた先に高さ30mの石の壁が迫るという不思議な空間があり、あまり知られていませんが山形県屈指のフォトジェニックなスポットになっています。
高畠石の石切場跡が異色の公園に
1100万年ほど前、山形県がまだ浅い海だった時代に、現在の高畠町の北西部を中心にして大爆発を起こしてカルデラが誕生、火山噴出物が冷え固まって溶結凝灰岩が誕生、これが高畠石です。
少し黄色を帯びた溶結凝灰岩で、縄文時代の洞窟遺跡、古墳時代の横穴式石室(高畠町の金原古墳・かなばらこふんは山形県内最大の横穴式石室を保有)に、江戸時代からは民家の石塀などに広く使われ、昭和9年築の高畠鉄道(後の山形交通高畠線)旧高畠駅の駅舎(国の登録有形文化財)、掬粋巧芸館・日本館(川西町/国の登録有形文化財)も高畠石(瓜割石)でできています。
瓜割石庭公園は、大谷石(おおやいし/栃木県宇都宮市)の採掘場跡を再生した大谷資料館と同様に反響の良さから、ライブ会場などとしても使用されるほか、写真撮影会場にもなっています。
石切場の清水に瓜を冷やしたところ瓜が割れたということが名の由来で、瓜割石のほか、羽山石、高安石、味噌根石、大笹生石、西沢石、海上石、細越石、沢福楽石(さんぶくらいし)など、石切場による異なる石の名が付けられています。
瓜割石の石切場は、大正12年に石工・星善作氏によって稼動が始まり、終戦後の最盛期には40人ほどが働いていました。
高畠町において、現役で手掘りの石切りを行っていた最後の人(平成22年に引退)、後藤初雄さんが働いていたのも、この瓜割石の石切場。
この瓜割石では、高畠石の定尺とされる「一二八」 (いちにいはち)と呼ばれる1尺2寸×8寸×6尺の角石を「ホッキリ」と呼ばれる法露天掘りで採掘していました。
瓜割石庭公園 | |
名称 | 瓜割石庭公園/うりわりせきていこうえん |
所在地 | 山形県東置賜郡高畠町安久津 |
関連HP | 高畠町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR高畠駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 東北中央自動車南陽高畠ICから約7km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 高畠町商工観光課 TEL:0238-52-4482 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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