観自在寺(四国八十八ヶ所霊場第40番札所)

愛南町御荘平城にある平城山薬師院観自在寺(かんじざいじ)。807(大同2)年、平城天皇の勅願所として、空海が創建した真言宗大覚寺派の古刹で、本尊の薬師如来と脇仏の阿弥陀如来、十一面観音菩薩は空海の作と伝わっています。四国八十八ヶ所で、愛媛県は「菩提の道場」。その最初の霊場で、四国八十八ヶ所霊場第40番札所。

四国八十八ヶ所霊場1番からもっとも離れた札所

平城天皇はまた、勅額「平城山」を下賜。
次の嵯峨天皇(在位809年〜823年)とともにたびたび行幸され、『一切経』と『大般若経』を奉納。
一帯が「御荘」と呼ばれるのはそのためです。

中世以降も幅広い信仰を集め、江戸時代には、宇和島藩主・伊達宗利の勅願所にもなっています。

四国八十八ヶ所霊場第40番札所として門前町が開けましたが、四国霊場1番札所からは最も遠いため、「四国霊場の裏関所」との別名も。
宿坊(信徒会館)も備わっています。
本堂は昭和39年の再建ですが、総欅造の山門は約200年前のもの。

旧宿毛トンネル(昭和4年3月竣工)ができるまで、土佐と伊予の行き来は大深浦から国境の松尾峠を越えており、お遍路泣かせの行程でした。
現在では39番札所・延光寺から国道56号線経由で到達できます。

霊場間の距離・時間

39番札所・延光寺(高知県宿毛市平田町中山) — (30km/40分) — 40番札所・観自在寺(愛媛県宇和郡愛南町御荘平城) — (50km/1時間30分) — 41番札所・龍光寺(愛媛県宇和島市三間町戸雁)

観自在寺(四国八十八ヶ所霊場第40番札所)
名称観自在寺(四国八十八ヶ所霊場第40番札所)/かんじざいじ
Temple 40: Kanzaiji
所在地愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城2253-1
関連HP観自在寺公式ホームページ
電車・バスでJR宇和島駅から宇和島バス宿毛行きで1時間20分、平城札所前下車、徒歩2分
ドライブで松山自動車道西予宇和ICから43分
駐車場20台/無料
問い合わせ観自在寺 TEL:0895-72-0416/FAX:0895-73-2097
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
龍光寺(四国八十八ヶ所霊場第41番札所)

龍光寺(四国八十八ヶ所霊場第41番札所)

愛媛県宇和島市、三間平野を見下ろす小高い山の中腹に建つ、四国八十八ヶ所霊場第41番札所が、稲荷山護国院龍光寺。大同2年(807年)、この地を訪れた空海が稲荷大明神を安置したのが始まりと伝えられる古刹です。真言宗御室派の寺なのに「お稲荷さん」

延光寺(四国八十八ヶ所霊場第39番札所)

724(神亀元)年、聖武天皇の勅願で行基が薬師如来を刻んで本尊とし、堂塔を建立したのが始まりと伝えられる古刹が宿毛市の延光寺。795(延暦14)年、空海(弘法大師)が巡錫し桓武天皇の勅願所として再興、四国八十八ヶ所霊場39番札所としました。

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