熱田神宮の境内社の上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)。祭神の乎止與命(おとよのみこと)は古代の尾張国を支配した尾張国造(おわりのくにのみやつこ)で宮簀媛命(みやずひめのみこと=日本武尊の妃)の父。つまり、日本武尊の死後に熱田に草薙神剣を祀った宮簀媛命の父君が祭神となっています。
熱田神宮の境内末社で境内末社で『初えびす』は盛大
上知我麻神社は両脇に、大国主社(おおくにぬししゃ・大黒様)、事代主社(ことしろぬししゃ・恵比須様)を従え、1月5日の『初えびす』は上知我麻神社と大国主社、事代主社の祭礼として盛大に齋行され、商売繁盛・家内安全を願う人々が福熊手を求める姿は、名古屋の正月の風物詩にもなっています。
『初えびす』で授与される「えびす」のお札にも商売をする人用の「あきないえびす」、サラリーマンやOL向けの「はたらきえびす」、漁業者用の「とりえびす」が用意されています。
『初えびす』でお札を受けた後には福を逃がさないように、誰とも口をきかず寄り道もせず一目散に帰宅する奇習も残されています。
かつては300mほど南にあった東海道と美濃路の分岐する追分(旧熱田区市場町)に鎮座していましたが、戦後復興の都市計画により昭和24年に現社地に遷座。
織田信長が、桶狭間の戦い(おけはざまのたたかい)の際に、東方に二条の煙が立ち上るのを見て鷲津砦(大高城の北東700mにあった/現在の鷲津砦公園)、佐久間盛重が守る丸根砦が陥落したことを知ったというのが上知我麻神社ですが、それは300mほど南の旧社地ということに。
知我麻は地名の「千竃」(ちかま=南区に千竃通が現存)と推測され、名古屋市南区あたりとする説もあり、南区本星崎町の星宮社には、境内に上知我麻神社と下知我麻神社が鎮座しています。
上知我麻神社 | |
名称 | 上知我麻神社/かみちかまじんじゃ Kamichikama Jinja Shrine |
所在地 | 愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1 |
関連HP | 熱田神宮公式ホームページ |
電車・バスで | 地下鉄名城線熱田神宮西駅から徒歩7分 |
ドライブで | 名古屋高速大高線堀田ランプから約1km |
駐車場 | 東門駐車場(300台/無料)・西門駐車場(40台/無料)・南門駐車場(60台/無料) 、12月31日~1月5日、6月5日は駐車場利用不可 |
問い合わせ | 熱田神宮 TEL:052-671-4151 |
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