熱田神宮

伊勢神宮に次ぐ社格の大宮で、三種の神器(さんしゅのじんぎ)のひとつ、草薙御劔(草薙神剣=くさなぎのみつるぎ)を祀っている名古屋の古社。総面積19万haの敷地内には、空海(弘法大師)の手植えと伝わる樹齢1000年の市内最大の楠木など巨木が茂り、深閑とした森に囲まれ厳かな雰囲気が漂っています。

社伝によれば創祀1900年を超える古社

熱田神宮の拝殿
初宮参り・安産・厄除け・家内安全などのご祈祷は神楽殿で

古代には伊勢湾に突き出した台地突端に鎮座した社。
社伝によれば創建は景行天皇43年ですが、西暦に直すと113年となって、まさに神代の時代。
平成25年、創祀1900年を迎え『創祀千九百年大祭』が斎行されています。

主祭神は熱田大神(あつたのおおかみ)で、草薙御劔(草薙神剣)をご神体とする天照大神(あまてらすおおみかみ)のこと。
元旦に天皇が行なう宮中祭祀のひとつ『四方拝』で拝まれる神社の一社にもなっています。

相殿には、天照大神、素盞嗚尊(すさのおのみこと)とともに、日本武尊(やまとたけるのみこと)、宮簀媛命(みやすひめのみこと)が祀られていますが、日本武尊は、草薙御劔を持って東征した後、妃である宮簀媛命のもとに預けたとされます。

宮簀媛命が熱田の地に草薙御劔を奉斎鎮守したのが熱田神宮の始まりとか。
熱田神宮近くにある断夫山古墳(だんぷさんこふん/前方後円墳)は、かつては宮簀媛命の墳墓とされ(白鳥古墳が日本武尊の陵)、熱田神宮大宮司家の管理下にありました。

現在ではともに古代の尾張氏の首長墓と推測されています。

三種の神器
三種の神器とは、『古事記』に記された天孫降臨の時に、天照大神(あまてらすおおみかみ)から日子番能邇邇藝命(ひこほのににぎのみこと)に授けられたとする剣、玉、鏡をいい、天皇家が継承する宝物。
草薙御劔は熱田神宮に、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)は皇居に、八咫鏡(やたのかがみ)伊勢神宮に安置されている。

源頼朝、織田信長にも深い関わりが!

源氏との結びつきも強く、源頼朝も熱田神宮西側にあった神宮大宮司・藤原季範の別邸(現・誓願寺/愛知県名古屋市熱田区白鳥2-10-12)で生誕。

1160(平治2)年、源義朝が太刀を奉納。さらに1190(建久元)年、1194(建久5)年、1195(建久6)年、源頼朝が御剣を奉納。
1335(建武2)年、足利尊氏が剣を奉納。

境内には織田信長が今川義元を破った桶狭間(おけはざま)出陣の折り、必勝を祈願し、奉納した築地塀の信長塀(日本三大土塀=信長塀、三十三間堂、西宮神社)などみどころも多数。

宝物館には、国宝や重要文化財176点をはじめ、4000点余り社宝も収蔵し、公開しています。

境内社の上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)の祭神は乎止與命(おとよのみこと)。
拝殿両脇には大国主社(おおくにぬししゃ・大黒様)、事代主社(ことしろぬししゃ・恵比須様)があり、毎年1月5日は盛大な『初えびす』が行なわれます。
名古屋の商業関係者には有名な『初えびす』となっています。

初詣は、毎年、東海地区では一番、全国でもTOP10に入る人出を集めています。

桶狭間の合戦の戦勝御礼で築かれた信長塀
空海が植えたと伝わる樹齢1000年の大楠
クス、ケヤキ、カシ、シイ、ムクなどの茂る森閑とした境内
国宝、重要文化財を多数収蔵展示する宝物館
熱田神宮
名称 熱田神宮/あつたじんぐう
所在地 愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1
関連HP 熱田神宮公式ホームページ
電車・バスで 地下鉄名城線熱田神宮西駅から徒歩7分
ドライブで 名古屋高速大高線堀田ランプから約2km
駐車場 東門駐車場(300台/無料)・西門駐車場(40台/無料)・南門駐車場(60台/無料)、12月31日~1月5日、6月5日は駐車場利用不可
問い合わせ 熱田神宮 TEL:052-671-4151
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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