宮の渡し公園

江戸と京を結んだ東海道は宮宿(愛知県名古屋市熱田区)から桑名宿(三重県桑名市)まで伊勢湾を船で渡りました(海路を嫌った人のための佐屋街道もありました)。その距離から「七里の渡し」と呼ばれた航路で、その渡船場跡が「宮の渡し公園」として整備されています。

旧東海道の渡船場を歴史公園として整備

往時の渡船場が公園として整備されています
復元された時の鐘
江戸時代中頃からは熱田神宮社前の宮宿(熱田宿)から四日市宿(三重県四日市市)へ直接渡る「十里の渡し」も利用されるようになりました。

東海道宮宿(熱田宿)は、堀川と新堀川の合流点に位置し、船の出入りの目印となった常夜灯は、1791(寛政3)年に火災にあっていますが昭和30年に復元整備され、今も公園のシンボルに。

戦災で焼失した「時の鐘」も昭和58年に再建され、8:00、正午、18:00に鐘楼に吊された鐘が鳴り渡っています。

東海道の最大の宿場が宮宿(熱田宿)

常夜灯も復元され往時の雰囲気を感じさせます
旅籠屋「伊勢久」だった丹羽家住宅
宮の渡し公園近くには脇本陣格の旅籠屋「伊勢久」だった丹羽家住宅(名古屋市の文化財に指定)も残されていて、往時の宿場、湊町の雰囲気をとどめています。

七里の渡しを控えた宮宿(熱田宿)は、東海道五十三次の41番目の宿場で、実は東海道最大の宿場町。
1843(天保14)年には本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠屋は248軒を擁した大きな宿場でした。
宮宿の陣屋跡地には有名なひつまぶしの「あつた蓬莱軒」も建っています。

ちなみに宮〜桑名の所要時間は4時間くらいだったので、時速4ノット(時速約8km)の船速と推測でき、のんびりとした船旅だったことがわかります。

歌川広重『隷書東海道・宮』に描かれた宮の渡し
宮の渡し公園
名称 宮の渡し公園/みやのわたしこうえん
所在地 愛知県名古屋市熱田区内田町
電車・バスで 地下鉄名城線熱田神宮伝馬町駅から徒歩10分
ドライブで 名古屋高速大高線呼続出口から約1.8km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 名古屋市熱田土木事務所 TEL:052-881-7017
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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