秋田県男鹿市にある中世の山城が脇本城。創建時期は不詳ですが、天正5年(1577年)、檜山城(現・能代市檜山)を居館とする戦国大名・安東愛季(あんどうちかすえ)が大改修を行なっています。国の史跡に指定されるほか、続日本100名城にも選定されています。
東北最大級の城域を誇る山城は、安東愛季の居城
中世の山城ながら、南端が秋田湾に臨む生鼻崎(現在は国道101号がトンネルで通過)、北端は国道101号の北側、脇本第一小学校の上部あたりまで総面積は150haにも及ぶ、東北最大級という広大な城域を誇っていました。
北に寒風山、東に八郎潟という立地で、男鹿半島の入口を守り、秋田湾、土崎湊の海上交通を掌握する安藤氏らしい山城です。
多数の曲輪(くるわ=郭)、土塁、空壕、井戸跡などが現存しています。
発掘調査では、唐津焼、越前焼、瀬戸焼、中国元時代の染付「玉壺春」などが出土。
安東愛季が脇本城を修築する2年前の天正3年(1577年)は、室町幕府は倒れた年で、愛季はすかさず織田信長に鷹を贈るなど、中央政権との関係を密にしています。
天正5年(1577年)、嫡男の安藤業季(あんどうさねすえ・秋田業季)に檜山城、湊城を譲り、脇本城を居城にしています。
脇本城の廃城時期は明らかではありませんが、佐竹義宣(さたけよしのぶ)が秋田藩主となった江戸時代の初頭には廃城になっていたと推測されています。
脇本城 | |
名称 | 脇本城/わきもとじょう |
所在地 | 秋田県男鹿市脇本脇本字七沢外 |
関連HP | 男鹿市公式ホームページ |
電車・バスで | JR脇本駅から徒歩30分 |
ドライブで | 秋田自動車道昭和男鹿半島ICから約17km |
駐車場 | 6台/無料 |
問い合わせ | 男鹿市文化スポーツ課 TEL:0185-24-9103/FAX:0185-24-9200 |
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