モノレールのルーツはドイツで生まれた懸垂式(けんすいしき)の「空中鉄道」ですが、その後、フランスが懸垂式、独が跨座式(こざしき)の技術を輸出。日本国内でも懸垂式VS跨座式の戦いがありました。現在のモノレールは日本跨座式6路線VS懸垂式2路線で、路線数では日本跨座式が圧勝という感じです。
日立モノレール・システムが手掛けるモノレール
日本国内の跨座式は、かつてはロッキード社から技術を導入し、川崎航空機工業、川崎車両などによって設立した日本ロッキード・モノレールが、姫路市営モノレール(昭和41年開業)、小田急電鉄の向ヶ丘遊園モノレール線(昭和41年開業)で採用、さらには姫路〜鳥取間を高速ロッキード式モノレールで繋ぐという夢のような計画もありましたが、計画は実現せず、建設された2路線も廃止となり、姿を消しています。
現在国内で走っている跨座式の6路線は、東京モノレールが国内導入時のアルウェーグ式、それ以外は日本跨座式。
日本跨座式は、ドイツのアルヴェーグ式(ALWEG=Axel Lennart Wenner-Gren)をベースにして日立製作所が導入したもので、日本万国博覧会(大阪万博)で会場内の交通機関としても採用され、国内の普及が進んだのです。
日立モノレール・システムが手掛けるモノレールで、中国の重慶軌道交通2号線、韓国の大邱都市鉄道3号線、アラブ首長国連邦ドバイのジュメイラ・モノレールも日立モノレール・システムが手掛けています。
あまり知られていませんがサイズ的には標準型(軌道桁800mm×1400mm)、大型(軌道桁850mm×1500mm)があり、標準型が東京モノレール、ディズニーリゾートライン、ゆいレール(沖縄都市モノレール)、大型が北九州モノレール、大阪モノレール、多摩モノレール(多摩都市モノレール線)です。
東京モノレール|東京都
運行する場所:東京都港区・品川区・大田区
路線区間:モノレール浜松町駅〜羽田空港第2ターミナル駅
路線距離:17.8km
開業年月日:昭和39年9月17日(モノレール浜松町駅〜羽田駅)
お得なきっぷ:土・日曜、祝日と特定日限定発売の「モノレール&山手線内割引きっぷ」、土休日や連休などに発売の「モノレール&都区内パス」(JR)
ディズニーリゾートライン|千葉県
運行する場所:千葉県浦安市舞浜
路線区間:リゾートゲートウェイ・ステーション駅〜リゾートゲートウェイ・ステーション駅/モノレールでは唯一の環状線
路線距離:5.0km(単線)
開業年月日:平成13年7月27日
お得なきっぷ:多様なデザインのフリーきっぷ(1日フリーきっぷ〜4日フリーきっぷ)、回数乗車券(11枚セット)
多摩モノレール(多摩都市モノレール線)|東京都
運行する場所:東京都多摩市・八王子市・日野市・立川市・東大和市
路線区間:上北台駅〜多摩センター駅
路線距離:16.0km
開業年月日:平成10年11月27日(上北台駅〜立川北駅開業)
お得なきっぷ:「一日乗車券」のほか、多摩動物公園、サンリオピューロランドなどの入園券とのセット券
大阪モノレール|大阪府
運行する場所:大阪府豊中市・吹田市・茨木市・摂津市・門真市
路線区間:大阪空港駅〜門真市駅(本線)、万博記念公園駅〜彩都駅(彩都線)
路線距離:本線21.2km、彩都線6.8km/日本最長のモノレール
開業年月日:平成2年6月1日(千里中央駅〜南茨木駅間開業)
お得なきっぷ:土・日曜、祝日販売の「モノレール沿線ぶらり1dayチケット」
北九州モノレール|福岡県
運行する場所:福岡県北九州市
路線区間:小倉駅〜企救丘駅(きくがおかえき)
路線距離:8.8km
開業年月日:昭和60年1月9日
お得なきっぷ:全線の隣駅までの区間と小倉駅〜旦過駅間で企画乗車券「100円モノレール」を発売
ゆいレール(沖縄都市モノレール)|沖縄県
運行する場所:沖縄県那覇市・浦添市
路線区間:那覇空港駅〜てだこ浦西駅
路線距離:17.0km/「沖縄県内で現存している唯一の鉄道路線」
開業年月日:平成15年8月10日(那覇空港駅〜首里駅開業)
お得なきっぷ:「1日フリー乗車券」、「2日フリー乗車券」
跨座式モノレールは、国内に6路線 | |
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