東京メトロ南北線(目黒駅〜赤羽岩淵駅)と、都営地下鉄三田線(目黒駅〜西高島平駅)の目黒駅〜白金台駅〜白金高輪駅は、共用区間と共用駅という不思議な区間です。あまり知られていませんが、この区間は東京地下鉄(東京メトロ)が第一種鉄道事業者、東京都交通局が第二種鉄道事業者(線路、駅舎を借用)となっています。
目黒駅ではきっぷの買い間違い、乗り間違いにも注意が必要
東京メトロ南北線は、赤羽岩淵駅で埼玉高速鉄道(埼玉スタジアム線)、目黒駅で東急目黒線・東急新横浜線・相鉄線(相鉄本線・相鉄いずみ野線)に相互直通運転されています。
都営地下鉄三田線も目黒駅で東急目黒線・東急新横浜線・相鉄新横浜線・相鉄本線・相鉄いずみ野線に相互直通運転を行なっており、行先は実に複雑な感じです。
都営三田線の列車の最高運転速度は75km/hですが、目黒駅〜白金高輪駅に限り南北線に合わせて80 km/hとなっています。
東京メトロと都営地下鉄は運賃計算の方法も異なりますが、現状はこの区間の普通運賃は、同じ。
ただし定期券に関しては割引率が異なるため、区間や種類によりいずれか安くなる側の定期運賃が適用するという特例区間になっています。
また都営三田線の共用区間ということで、「東京都シルバーパス」、「都営まるごときっぷ」などの都営地下鉄の企画乗車券が利用可能。
東京メトロ南北線は、もともと昭和37年6月、都市計画第7号線(東京都市高速鉄道第7号線)として目黒駅〜岩淵町間(20.5km)が計画されたのが始まり。
東京メトロの前身、帝都高速度交通営団(営団)は、昭和37年10月16日、地方鉄道敷設免許を申請。
昭和39年6月4日、東京都も第7号線(目黒〜赤羽間/21.0km)の地方鉄道敷設免許を申請し、競合する申請になりました。
その後、昭和60年の運輸政策審議会答申第7号で、目黒駅〜清正公前駅(現:白金高輪駅)間を6号線(都営三田線)と共用することが決まりました。
白金高輪駅では、東京メトロと都営地下鉄が改札口を共用。
ホームも外側2線を三田線、内側2線を南北線と、方面別に分けるかたち(山手線と京浜東北線の併走区間と同じタイプ)。
白金高輪駅には、白金台駅側にに2本の引き上げ線がありますが、東京メトロ南北線はこの引き上げ線を営業線として延長し、近い将来、品川駅へ至る計画となっています(開業は2030年代半ばを予定)。
目黒駅はさらに複雑で、東急電鉄・東京メトロ・都営地下鉄が共用(駅自体は東急電鉄が管轄)。
ホームには、可動式ホーム柵が設置されています。
目下、東京メトロ最南端の駅がこの目黒駅です。
東京メトロと都営地下鉄が、線路と駅を共用する場所が! | |
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