犬吠埼の白亜紀浅海堆積物

犬吠埼の白亜紀浅海堆積物

千葉県銚子市犬吠埼、犬吠埼灯台の建つ、犬吠埼端灯台下の海岸には、白亜紀に海底で堆積した地層が顔を出しています。これが、国の天然記念物に指定される犬吠埼の白亜紀浅海堆積物。白亜紀の地層が露出するのは、茨城県ひたちなか市の平磯海岸と犬吠埼だけという希少なもの。

白亜紀の地層と漣痕を観察

犬吠埼の白亜紀浅海堆積物

恐竜やワニなどの爬虫類が地上を支配した白亜紀(1億4000万年前~6500万年前)に浅い海の海底で作られた堆積物が白亜紀浅海堆積物(犬吠埼に露出する地層は1億2000万年前のもの)。
浅海特有の堆積構造として、波長4cm~7cm、波高3mm~6mmで、並行に並んだ海底の砂の表面につけられたさざ波の痕跡観察できます(浅い海での波で造られる=ウェーブリップル葉理、浅い海の流れで造られる=カレントリップル葉理)。
嵐のときに浅い海で堆積したこの地層が漣痕(れんこん/ripple mark・リップルマーク)と呼ばれるもので、犬吠埼では白亜紀の地層と漣痕が観察できる全国的にも数少ない貴重な場所。

房総半島は大部分が新第三紀(およそ2500万年前)以降の新しい時代の比較的柔らかな地層で構成されますが、太平洋に突き出した銚子半島は、6500万年以上前の古く堅い地層が露出(白亜紀の地層は関東平野の中心部で深くもぐり込んで、再び姿を現すのは関東西部の山地)。
銚子半島が太平洋の荒波で浸食されずに残ったのも、この地層が露出していたおかげなのです(今から20万年前の古東京湾の時代には、銚子半島は島でした)。

犬吠埼の白亜紀浅海堆積物は、日本遺産「北総四都市江戸紀行 ~江戸を感じる北総の町並み~」の構成資産にもなっています(北総四都市=佐倉、成田、佐原、銚子)。

犬吠埼の白亜紀浅海堆積物
名称 犬吠埼の白亜紀浅海堆積物/いぬぼうさきのはくあきせんかいたいせきぶつ
所在地 千葉県銚子市犬吠埼9578-10
関連HP 銚子市公式ホームページ
電車・バスで 銚子電鉄犬吠駅から徒歩7分
ドライブで 東関東自動車道佐原香取ICから約45km
駐車場 君ヶ浜海浜公園駐車場(300台/無料)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
犬吠埼灯台

犬吠埼灯台

三方を海に囲まれた千葉県、銚子半島の東端・犬吠埼(いぬぼうさき)にある、高さ31.15mの西洋式灯台が犬吠埼灯台。「灯台の父」と呼ばれるブラントンの設計で明治7年11月15日の初点灯以来、太平洋を行き交う船舶の航海の安全を見守ってきました。

銚子・犬岩

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千葉県銚子市、銚子半島の先端、名洗港の南、犬若地区の海岸にある奇岩が犬岩。隣接する千騎ヶ岩は、源義経が平泉に逃れる際に騎馬を隠した岩とされ、残された愛犬・若丸が7日7晩鳴き続け、8日目にその姿は岩となったのが犬岩だといわれています。江戸時代

 

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