2階建てグリーン車、どこに乗るのがおすすめ!?  TPO別利用法を紹介

2階建てグリーン車

首都圏で日帰りレジャーなどにも大活躍の2階建てグリーン車。中央線快速・青梅線にも導入され、ますます便利に。連休などには満席のことも多い人気のグリーン車ですが、実はその席が4パターンにあり、それぞれにメリット、デメリットがあることは知られていません。TPO別利用法を紹介しましょう。

2階席、1階席、平屋席の3パターンを分析

2階建てグリーン車
眺めのいい2階席は行楽客に人気

ダブルデッカー(2階建て)になっているのは、あくまで通勤仕様で利用者数が多いことから。
もちろん週末の行楽も想定されてはいますが、あくまでも通勤列車なので、たくさん乗車できるように2階建てにしているのです。

シートピッチは、中央線快速・青梅線のグリーン車を除いて、970mm。
在来線特急の普通車のシートピッチは、特急「あずさ」のE353系で960mmなので、特急の普通車よりも10mm広いということになります。
中央線快速・青梅線は2階建て車両の乗り降りする時間での電車遅延を危惧して、スムーズな乗降が可能な両開きのドア(出入り口幅810mmを1300mmに)や広いデッキを確保したため、950mmと少し狭く、しかも東京駅や新宿駅で、他の線のグリーン車への乗り継ぎを認めない(グリーン券を買い直す必要があります)などの制約があります。

横須賀・総武快速線用に投入されたE235系1000番台からは コンセントが追加されているので、今後はその方向になるでしょう(中央線快速・青梅線のグリーン車にも備わっています)。

座席は2階建て(ダブルデッカー)部分の2階席、1階席、車端部の6列シート、車端部の4列シートの4タイプ。
ここでは、2階席、1階席、そして車端部(平屋席と通称されています)に分けて紹介します。

2階席

2階建てグリーン車
  • 眺望の良さが自慢
    (1階に比べると少し揺れが大きい)
  • カーペット敷で、照明も少しムーディな感じ
  • 土休日など行楽日にはまず2階席から埋まることが多く、争奪戦を展開
    (普段乗り慣れていない人の利用が多いため、乗務員が何度も訪れる)
  • 電車の丸みを帯びた形状から窓側席は頭上が少し狭く、窮屈な感じも
    (窓側席では頭の上にまで窓が回り込んできます)
  • 2席分で1枚窓なので、窓は半分
    (途中に桟を入れて、カーテンが動く仕組み)
  • デッキ(乗降用のドア)との間に仕切りがないので、階段近くの席は混雑時にはそこに立つ人の声が聞こえてくる、また停車中はホームの発車メロディなどが聞こえてくる
  • デッキ(乗降用のドア)との間に仕切りがないので、階段近くの席は風が入ってくることがある
  • 荷棚がなく、荷物は膝の上か足下となる
    (大きな荷物がある人には不向き)

1階席

2階建てグリーン車
  • ホームすれすれのところを走る非日常感やスピード感を味わうことができる
    (線路が近くに見えるので1階席を選ぶ乗り鉄も)
  • 地上に近い分、揺れ幅が少ない
  • 1階席のほうが乗り慣れた人が多く、車内は静か
    (ただし通り抜けに利用する人が多い)
  • ホームに停車すると半地下的な雰囲気なので、その分、照明が明るい
    (ビジネス的な照明になっています)
  • 読書灯が設備されている
    (1階席にしかありません)
  • 2席分で1枚窓なので、窓は半分
    (途中に桟を入れて、カーテンが動く仕組み)
  • デッキ(乗降用のドア)との間に仕切りがないので、階段近くの席は混雑時にはそこに立つ人の声が聞こえてくる、また停車中はホームの発車メロディなどが聞こえてくる
  • デッキ(乗降用のドア)との間に仕切りがないので、階段近くの席は風が入ってくることがある
  • 荷棚がなく、荷物は膝の上か足下となる
    (大きな荷物がある人には不向き)

平屋席

2階建てグリーン車
  • 隣同士グリーン車となる区画が2列、隣が普通車になる区画が3列なので個室感がある
    (2列、8人で満席なので、3世代旅行やグループ旅行にはおすすめ)
  • 空間が最も広々としている
  • 荷棚があり、荷物をのせることができる
    (大きな荷物がある人には最適)
  • デッキとの間にドアがあり、比較的に静か
    (ただし通り抜ける人はいます)
  • 車両の両端部にあることから台車からの騒音が聞こえてくる
    (逆に乗り鉄には人気)
  • 眺める景色が通常の列車と同じで安心感がある
  • 窓が1席にひとつで、独占できます
2階建てグリーン車、どこに乗るのがおすすめ!?  TPO別利用法を紹介
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
普通列車・グリーン車

首都圏の普通列車・グリーン車、旅に活用してどこまで行ける!?

JR東日本の「普通列車グリーン車」の案内を見ると、運行エリアとして東海道本線は沼津まで、伊東線は伊東、常磐線は高萩、高崎線は前橋、宇都宮線は宇都宮、総武線快速は君津・上総一ノ宮・成東・成田空港までなどと記されています。でもこれは、運転されて

E257系特急踊り子

どっちが乗り得? 特急列車と普通列車のグリーン車

2024年3月16日に普通列車のグリーン車の料金が見直され、ホリデー料金が廃止、101km以上は実質値上げとなります。東京〜湯河原は99.1kmで、その先、熱海は100kmオーバーに。熱海まで行くなら、特急列車(指定席)と普通列車のグリーン

JRの特急「グリーン車」よりも広くて快適な私鉄特急 3選

JR特急の標準的なシートピッチは960mm。新幹線を含めてグリーン車が1160mmが標準です。これに対して通常の特急料金ながら、さらにワイドなシートピッチと快適性を売りにする私鉄特急があります。西武001系「Laview」、東武N100系「

新宿〜八王子・大月は中央線快速グリーン車より特急指定席利用がお得!

2025年3月15日(土)、中央線快速・青梅線のグリーン車が本格スタートしますが(それまではお試し期間を実施中)、新宿〜八王子は営業キロは50キロまでで、Suicaグリーン料金750円です。対して特急指定券は760円と10円アップするだけ。

よく読まれている記事

こちらもどうぞ