神奈川県藤沢市の江の島。江戸時代中期以降に江戸庶民に人気を博した江島詣(えのしまもうで)の目的地は、江の島岩屋に祀られる弁財天。江の島岩屋近くの稚児ヶ淵(ちごがふち)までは渡船も出ていますが、その稚児ヶ淵は、江戸時代から知られる富士ビュースポット。しかも夕日の名所です。
島内に宿泊すれば、のんびりと夕日観賞が可能

富士山の向こうに沈む夕日の美しさで知られ、「かながわの景勝50選」にも選定される稚児ヶ淵。
鎌倉・建長寺の塔頭(たっちゅう)、広徳院の僧・自休蔵主が、鎌倉鶴岡・相承院の稚児・白菊に出会い、思いを募らせる自休に白菊は追い込まれ、ついにここで身を投げてしまうという伝説の地。
自休蔵主も稚児の後を追って身投げしたといわれています。
鎌倉ガイドブックの先駆けともいわれる万治2年(1659年)刊、中川喜雲の『鎌倉物語』にも収録された逸話で、江戸時代後期に歌舞伎の演目『桜姫東文章』(さくらひめあずまぶんしょう)に取り入れられて広まりました。
稚児ヶ淵一帯にはテラスのような岩棚がありますが、関東大震災で隆起したもの。
稚児ヶ淵西側に、江の島弁天橋からの渡船「べんてん丸」の桟橋があり、日中なら江の島の山越えをしなくても、絶景の地に到達できます。
日没後は、渡船はないので、山を越えて弁天橋方面に戻る必要があります。
例年4月4日〜4月6日前後、9月4日〜9月6日前後には江の島で富士山の山頂に太陽が沈むダイヤモンド富士も期待できます(うるう年など、年によって変化します)。
岩本楼本館など江の島島内で泊まるプランなら、少し時間に余裕ができますが、夕食時間との重なりが問題に。
江の島ホテルなど泊食分離型の宿泊施設が狙い目かもしれません。
高波の際には、稚児ヶ淵周辺は波にさらわれる危険があるので、注意が必要です。

【神奈川の夕焼け絶景スポット】江の島・稚児ヶ淵で富士山を眺望 | |
名称 | 江の島・稚児ヶ淵/えのしま・ちごがふち |
所在地 | 神奈川県藤沢市江の島2-5-2 |
関連HP | 藤沢市観光公式ホームページ |
電車・バスで | 小田急線片瀬江ノ島駅から徒歩27分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約14km |
駐車場 | 江の島なぎさ駐車場(232台/有料) |
問い合わせ | 片瀬江の島観光案内所 TEL:0466-23-4141 |
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