福岡県福岡市東区、福岡市街北東に位置する古社、香椎宮(かしいぐう)。記紀によれば、創建は神代にまで遡り、筑紫「橿日宮」(かしいのみや=香椎宮)で崩壊したと伝わる仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)と、その妻・神功皇后、その子・応神天皇、神功皇后の新羅遠征に功があったとされる住吉大神を祀っています。
朝廷、福岡藩主にも崇敬された神社で『勅祭』も斎行
仲哀天皇9年(200年)、神功皇后がこの地で亡くなった夫・仲哀天皇を祀る祠を建てたのが起源とされます(3世紀なので、歴史的にはヤマト王権の胎動期ということになり、ヤマト王権の朝鮮半島への拠点があったとも推測できます)。
仲哀天皇の行宮(仮宮)は、『日本書紀』に「橿日宮」(かしひのみや)、『古事記』には「訶志比宮」(かしひのみや)と記されています。
古代から「香椎廟」として朝廷に崇敬され、歴代天皇の使者が参拝した参道「勅使道」には、大クスの並木が約1kmに渡って続いています。
『勅祭』が10年に一度行なわれていますが、『勅祭』が行なわれる神社は神宮(伊勢神宮)をはじめ全国に17社しかなく、香椎宮では平成27年ですでに139回を数えています。
現存する本殿は、江戸後期の享和元年(1801年)、福岡藩10代藩主・黒田長順(くろだながより=黒田斉清・くろだなりきよ)の再建で、香椎造りと呼ばれる独特の様式。
本殿前には神功皇后お手植えと伝わる、樹齢1800年を超えるともいわれるご神木「綾杉」がそびえています。
境内は花の名所でもあり、本殿左手前のハナショウブ園では6月上旬、約2000株が開花。
6月の第2土・日曜日には『扇としょうぶ祭』が開催されています。
本殿奥には創建の地である「古宮跡」と、傍らには名前の由来となったご神木「香椎」も残されています。
徒歩3分ほどの丘陵地には、武内宿禰(たけうちのすくね)がこの水を飲むことで長生きしたと伝えられる名水百選(昭和の名水百選)の霊泉「不老水」が湧き、10:00~15:00までは1人ペットボトル2本まで汲むことができます(志納)。
香椎宮 | |
名称 | 香椎宮/かしいぐう |
所在地 | 福岡県福岡市東区香椎4-16-1 |
関連HP | 香椎宮公式ホームページ |
電車・バスで | JR香椎駅から徒歩10分 |
ドライブで | 福岡都市高速香椎浜ランプから約2.5km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | 香椎宮社務所 TEL:092-681-1001/FAX:092-681-1011 |
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