南宮御旅神社(美濃国府跡)

南宮御旅神社(美濃国府跡)

岐阜県垂井町(たるいちょう)にある、南宮大社の神輿のお旅所として知られる神社。古代に美濃国(みののくに=岐阜県南部)国府があった地に建つ、国府之宮がルーツと推測される古社。境内から美濃国国府の政庁跡が発掘され、政庁正面にのびる南北道路の朱雀路跡なども見つかっています。

発掘調査の結果、美濃国政庁の正殿などが見つかっています

平成3年から平成15年にかけての13次にわたる発掘調査の結果、境内から美濃国国府の正殿跡の一部が、さらにその南側から東西の脇殿跡が発掘されています。
それまで安立寺(あんりゅうじ)が美濃国国府跡と推測されており、安立寺境内に「美濃国府廰趾」碑が立っていますが、南宮御旅神社の社殿南側に国府の政庁が築かれていたことが判明。

発掘調査の結果、美濃国府政庁(国府の中心となる建物)の範囲は、南北73.5m、東西66mという巨大なものだったことがわかっています。
国府の範囲は安立寺、忍勝寺あたりが北限と推測されています。
正殿の遺構は、現在の南宮御旅神社社殿の下に眠っていることに。

古代には東国への入口に位置する美濃国は、政治的、軍事的に重要な場所で、美濃国の国司には在原業平(ありわらのなりひら)なども赴任しています。

周辺には美濃国分寺跡、美濃国分尼寺跡、美濃国一の宮の南宮大社もあり、南宮御旅神社が美濃国総社だったと推測できます。

南宮御旅神社(美濃国府跡)
名称南宮御旅神社(美濃国府跡)/なんぐうおたびじんじゃ(みのこくふあと)
所在地岐阜県不破郡垂井町府中2506
関連HP垂井町観光協会公式ホームページ
電車・バスでJR垂井駅から徒歩20分
ドライブで名神高速道路関ヶ原ICから約7km
駐車場なし
問い合わせ垂井町観光協会案内所 TEL:0584-23-2020/FAX:0584-23-2020
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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