東日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、中京圏では今や定番の「岐阜タンメン」。愛知県の郊外をドライブしているとよく見かけますが、2025年8月現在、愛知県に11店舗、岐阜県に9店舗、三重県に2店舗などというチェーン展開、愛知県が最多です。愛知県に多いのに、「岐阜タンメン」というのは、なぜなのでしょう。
「岐阜タンメン発祥の地」は、愛知県稲沢市!?
運営する岐阜タンメンBBCの本社は、愛知県一宮市。
そして「岐阜タンメン発祥の地」も、愛知県稲沢市なのです。
岐阜タンメンは、2009年4月に愛知県稲沢市に1号店となる「タンメン専門店 板谷」の出店が始まり。
きしめんや、うどん、最近では台湾ラーメンの文化はあっても、愛知県には当時タンメン文化はありませんでした。
当然、「タンメンを食べたことも見たこともない」という人が大半。
店もガラガラの状態だったとか。
稲沢の店の閉店を考えていた頃、お隣の岐阜県岐阜市にちょうど良い空き店舗を見つけ、ここがだめなら撤退という決意を胸に秘めて、「元祖タンメン屋」としてオープン。
この元祖というネーミングが効いたのか、行列のできる人気店へと成長。
出店数も増えたことから、この岐阜での成功から「岐阜タンメン」と名付けたのです。
存続できたのは、たくさんの岐阜の人たちがお店に来てくれたおかげ。
その恩返しをしたいという思いがこもったのが「岐阜タンメン」ということになります。
「岐阜の人に感謝タンメン」、略して「岐阜タンメン」とのこと。
愛知県内の方が店舗数が多いのは、社内の基準に見合った物件が愛知県に多かったことで、あくまでも偶然。
愛知県にこだわっているわけではなく、長野県、富山県、静岡県、福井県にも出店しているように、徐々に勢力圏を拡大中というわけです。
やはりタンメンにあまり馴染みのない大阪(ワンタンメンと誤解する人も多数、「餃子の王将」も関西圏ではメニューにありません)、あるいはタンメン文化が比較的に根づいている東京などへの進出もあるかもしれません。
稲沢で生まれ岐阜で花開いた「岐阜の人に感謝タンメン」。
中京圏に行く機会があったなら、一度、ぜひ味わってみてください。
店舗は愛知県に多いのに「岐阜タンメン」というのは、なぜ!? | |
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