群馬県安中市にある中山道(なかせんどう)板鼻宿(いたはなしゅく)の本陣跡が板鼻本陣跡(皇女和宮御仮泊所)。文久元年11月10日(1861年12月11日)、皇女和宮が、将軍家茂と婚儀のため江戸下向の際、板鼻宿本陣の書院に宿泊し、床下に伊賀者が隠れて警護したと伝えられています。
皇女和宮が宿泊した書院を移築公開
中山道六十九次(木曽街道六十九次)のうち江戸から数えて14番目の宿場が板鼻宿。
天保14年(1843年)の記録では、総軒数312軒、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠54軒と記された大宿で、碓氷川の「徒歩渡し(かちわたし)」があり、川留(かわどめ=増水による渡河禁止)があったため、中山道でも塩尻宿(現・長野県塩尻市)と並ぶほどの繁栄をみせていました。
上州七宿(新町宿、倉賀野宿、高崎宿、板鼻宿、安中宿、松井田宿、坂本宿)のなかでも最大級の宿場でした。
皇女和宮は、信州側の沓掛宿を出発し、上信国境の碓氷峠から坂本宿への下りで、それまでの中山道では急坂すぎるため、わざわざ和宮道と呼ばれる迂回路を開削し、坂本宿で宿泊、翌日は松井田宿で小休止、板鼻宿で宿泊しています(以降、本庄宿、熊谷宿、桶川宿と宿泊)。
皇女和宮の宿泊した本陣が往時の宿場に残るのは、板鼻本陣が唯一です(大湫宿の本陣の一部遺構が土岐市の民家に移築されて現存)。
現存するのは、板鼻宿本陣木島家建屋の一部で、奥上段の寛書院部分のみ。
板鼻公民館新館建築の際、解体され、2部屋のみを現在の位置に移築保存し、「和宮資料館」として公開されています。
板鼻本陣跡(皇女和宮御仮泊所) | |
名称 | 板鼻本陣跡(皇女和宮御仮泊所)/いたはなほんじんあと(こうじょかずのみやごしゅくはくじょ) |
所在地 | 群馬県安中市板鼻1-6-20 |
関連HP | 安中市公式ホームページ |
電車・バスで | JR安中駅から徒歩25分 |
ドライブで | 関越自動車道高崎ICから約12km。上信越自動車道松井田妙義ICから約17km |
駐車場 | 板鼻公民館駐車場を利用 |
問い合わせ | 板鼻公民館 TEL:027-382-4967 |
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