「国内最古の現役電車」(箱根登山電車モハ1形)引退へ!

箱根登山電車(小田急箱根鉄道線)は、箱根登山電車モハ1形の104号、106号を2028年1月をもって運転を終了すると発表。普通鉄道としては「国内最古の現役電車」となる車両ですが、103号、107号は2019年7月に引退しており、残る2両に乗ることができるのもあとわずかということに。

定期運用される電車としては国内最古参

小田原電気鉄道チキ1形電車
小田原電気鉄道チキ1形電車

粘着式の鉄道としては日本最大の急勾配(80‰)、最小半径30mの急カーブ、そして進行方向の変わるスイッチバックとまさに山岳鉄道の箱根登山電車。

モハ1形は、開業時の1919年に「小田原電気鉄道チキ1形電車」として7両が製造された最古参で、関東大震災による線路の被災などにも遭遇しています。

そのうち大正15年に1両が事故廃車となっていますが、1950年、木造車体の鋼体化、小田急電鉄の乗り入れにあたり複電圧化改造が行なわれ、1952年にモハ1形に改称。
モーターは、ゼネラル・エレクトリック (GE) 製の直流直巻電動機。
勾配が急な登山鉄道なので、制動装置も空気ブレーキ、手ブレーキのほか、下り勾配で使用する発電ブレーキ、非常用の電磁吸着ブレーキを装備しています。

座席はロングシートで、沿線のアジサイや紅葉、スイッチバックの際に運転手と車掌が交代する様子を窓越しに眺めることができます。

「国内最古の現役電車」(箱根登山電車モハ1形)引退へ!
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箱根登山鉄道・モハ1形104号

箱根登山鉄道で最古参のモハ1形104号・106号が現役で活躍中!

大正8年に開業した箱根登山鉄道。開業時からの車両であるチキ1形を昭和25年の小田急車両の乗り入れ開始時に改造した車両がモハ1形。103号、107号は令和元年7月に引退し、現役で活躍するのは104号、106号のみとなっています(ともに汽車会社

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