兵庫県明石市明石公園、明石藩の藩庁だった明石城に現存する藩政時代の櫓のひとつが、坤櫓(ひつじさるやぐら)。明石城の本丸には天守を構えず、本丸御殿があっただけで、代用天守的な性格を有した三重櫓が、本丸未申の角(南西端)に築かれた坤櫓です。巽櫓(たつみやぐら)とともに国の重要文化財に指定。
天守のなかった明石城の代用天守として機能
信濃松本8万石を領有した小笠原忠真(おがさわらただざね)が徳川秀忠の命を受け、西国諸藩に対する備えとして元和5年(1619年)、船上城(ふなげじょう/明石市新明町にあった平城)を廃城にして着工を開始したのが明石城です。
明石城本丸の四隅には、三重の櫓が配されていましたが、現存する坤櫓は、元和の一国一城令で廃城となった伏見城の建物を、巽櫓は船上城の遺材が移築された記録が残されています。
天守台の石垣が築かれ、中津城天守の部材も細川忠興(ほそかわただおき)から贈られていますが、天守は建てられることなく、明治維新を迎えています。
坤櫓は、桁行六間(10.94m)、梁間五間(9.15m)、高さ七間二尺九寸(13.28m)で、西国を監視する意味合いもあってか、西向きに建っています(西側が櫓の正面)。
日時限定ですが、内部公開されています。
明石城・坤櫓 | |
名称 | 明石城・坤櫓/あかしじょう・ひつじさるやぐら |
所在地 | 兵庫県明石市明石公園1-27 |
関連HP | 明石公園公式ホームページ |
電車・バスで | JR、山陽電鉄明石駅から徒歩3分 |
ドライブで | 第2神明道路大蔵谷ICから約4.6km |
駐車場 | 南駐車場(公園協会、366台/有料)、北駐車場(県営、134台/有料) |
問い合わせ | 県立明石公園 TEL:078-912-7600/FAX:078-913-6620 |
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