広島県竹原市の竹原市重要伝統的建造物群保存地区(たけはら町並み保存地区)に建つ浄土真宗の寺、照蓮寺(しょうれんじ)。恵明、片雲など江戸時代には優れた学者僧を輩出し、儒学者・頼春水(らいしゅんすい=頼山陽の父)一門などがここで学んだことから、竹原の文化センター的役割を担っていました。
竹原を代表する名刹
かつては小早川氏代々の子弟が学んだ学問所で寺領300石を拝していた定林寺(禅寺)でしたが、戦国時代末期に荒廃し、慶長8年(1603年)、浄喜が真宗に改宗し中興。
本堂、経蔵は江戸時代のもの。
境内には頼春風、その師・塩谷道碩 (しおたにどうせき)、頼春風に師事し頼山陽と親交のあった石井豊洲(いしいほうしゅう)、蘭学書を読み解いてエレキテルを自作した橋本宗吉(はしもとそうきち=橋本曇斎)の墓もあります。
寺に伝わる高麗鐘(こまのかね)は、小早川家が唐物貿易により寄進したといわれ、日本にある高麗鐘のなかでも有数の古い銘「峻豊4年」(963年)があり国の重要文化財に指定されています(島根県安来市の雲樹寺、福井県敦賀市・常宮神社、大分県宇佐市・宇佐神宮などにも8世紀〜9世紀の有名な高麗鐘があります)。
庫裡の裏には、桃山時代または江戸時代初期の作庭と推測される名庭・小祇園があり、広島藩4代藩主・浅野綱長は、参詣の際に小祇園にあった石塔の見事さに感じ入り、それを貰う代わりに手水鉢(ちょうずばち)を寄進したといい、鉢底に亀の描かれた手水鉢が現存しています。
照蓮寺 | |
名称 | 照蓮寺/しょうれんじ |
所在地 | 広島県竹原市本町3-13-1 |
関連HP | 照蓮寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR竹原駅から徒歩15分 |
ドライブで | 山陽自動車道河内ICから約13km |
駐車場 | 新町市営駐車場(47台/有料)など周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 照蓮寺 TEL:0846-22-2130/FAX:0846-22-2165 |
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