延命院

延命院

東京都荒川区西日暮里3丁目にある日蓮宗の寺が、延命院(えんめいいん)。慶安元年(1648年)、4代将軍徳川家綱の乳母・三沢局(みさわのつぼね)の開基で創建され、徳川家綱が将軍に就任後は徳川家の永代祈願所となっています。享和年間(1801年〜1804年)の延命院事件の舞台になった寺。

江戸で最も古い七面大明神を祀る

延命院

寛永17年(1640年)、3代将軍・徳川家光から徳川家綱の安産祈願を命じられた身延山30代貫首・寂遠院日通が、身延山の七面大明神(法華経を守護するとされる女神=秘仏とされ、七面堂に祀られています)を勧請して開創した寺が(家綱が誕生したことを受けて建立が許可されています)、延命院。

大変男前だったという延命院住職・日潤は、女性信者に大人気で、ついに大奥の女中などを含めて関係を有するということに。
寺社奉行・脇坂安董(わきさかやすただ)は、家臣の娘を密偵に使って、事実関係を調査し、享和3年(1803年)、日潤は死罪になっています。

その背景には、延命院の七面大明神が江戸城大奥から信仰を集め、正室の代参、女中の参詣が多かったことがあります。

明治11年、この延命院事件を脚色した歌舞伎『観延政命談』が、東京・新富座で5代目尾上菊五郎の主演で初演されています。

本郷追分(現・東京都文京区)の八百屋の娘・お七は、子供に恵まれなかった両親が延命院の七面大明神に願掛けして授かったため、お七と名付けられたのだとか。
延命院は、八百屋お七ゆかりの寺ということに。

境内にあるシイの巨木(延命院のシイ)は、樹齢600年を超えるといわれ、東京都の天然記念物に指定されています。

延命院近くには、谷中銀座、富士見坂などもあるので、谷根千散策の際にお立ち寄りを。

延命院
延命院
名称 延命院/えんめいいん
所在地 東京都荒川区西日暮里3-10-1
関連HP 延命院公式ホームページ
電車・バスで JR日暮里駅から徒歩3分
ドライブで 首都高速道路入谷ICから約2km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 延命院 TEL:03-3821-3995/FAX:03-5685-7000
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
延命院のシイ

延命院のシイ

東京都荒川区西日暮里3丁目にある日蓮宗の寺・延命院(えんめいいん)の境内にそびえるのが、東京都の天然記念物に指定される延命院のシイ。推定樹齢600年という巨樹です。天保7年(1836年)の『江戸名所図会』の「日暮里惣図」にもすでに延命院のシ

 

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