広島県福山市芦田町、標高100mほどの尾根に築かれた古墳が、曽根田白塚古墳。古墳時代終末期の横口式石槨(よこぐちしきせっかく=横穴式石室がより小型化したもの)を有する古墳で、周辺に古墳はなく独立した古墳です。墳丘は直径9mの円墳で、広島県の史跡に指定。
大化改新以降に備後に築かれた終末期古墳
切石の花崗岩を使用した横口式石槨で、南を向いて開口しています。
石槨部は長さ2.19m~2.20m、幅1.22m~1.23m、奥壁高1.22m、羨道部の長さ3.64m~3.75m、幅1.8m~1.81m、入口現高1.1mで、石槨部に底石がないのが特徴。
切石の隙間には漆喰(しっくい)が施されています。
大化改新以降、大化2年(646年)に発布した薄葬令(はくそうれい=身分に応じて墳墓の規模などを制限した)が意識された古墳終末期(7世紀後半)の古墳です。
薄葬化に伴って、棺を納めるスペースだけを確保する横口式石槨が築かれますが、670年代頃からは、花崗岩の巨石を用いる刳り貫き式から、加工した切石を積み上げる石槨へと変化しています。
横口式石槨を有した古墳は、曽根田白塚古墳のほかにも尾市1号墳(新市町)、猪ノ子古墳(いのここふん/加茂町)、北塚古墳(駅家町)と、福山市内に多いのが特徴です。
年代的には、曽根田白塚古墳→尾市1号墳→猪ノ子古墳→北塚古墳だと推測されています。
曽根田白塚古墳 | |
名称 | 曽根田白塚古墳/そねだしらつかこふん |
所在地 | 広島県福山市芦田町下有地 |
関連HP | 福山市公式ホームページ |
ドライブで | 山陽自動車道福山SAスマートICから約16km |
問い合わせ | 福山市文化振興課 TEL:084-928-1278 |
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