納沙布岬灯台

納沙布岬灯台

明治7年に「灯台の父」といわれるR.H.ブラントン(Richard Henry Brunton)が建てた八角形の木造洋式灯台がルーツという、納沙布岬(根室市)に建つ灯台。北海道で最古の灯台で、北方領土を除いて日本最東端の灯台です。現在の灯台は昭和5年に建てられたもので、「日本の灯台50選」にも選定。

現在の灯台は昭和5年築のコンクリート製

納沙布岬と水晶島の間にある珸瑶瑁(ごようまい)水道は海の難所のため、さらには千島列島の開発促進を図る目的もあって明治の初め、北海道で真っ先に建築された灯台です。

現在の灯台は、昭和5年に改築されたコンクリート造り。
意外に背の低い灯台で、地上から塔頂までは13.5m、平均海面から灯火部分までは23.2mしかありません。
霧が多い場所ですが、高さが低いためか赤白ではなく、白亜の灯台となっています。
光達距離は、14.5海里(約27km)です。

霧笛を発する霧信号所は明治11年に開設された歴史ある施設ですが、船舶レーダーやGPSの普及により、平成22年3月にその役割を終えています。

見学できる参観灯台ではありませんが、例年、海の日、あるいは11月1日(灯台記念日)前後の土曜か日曜に一般公開されています。
納沙布岬に建つ「請望苑」社長の話では、灯台下の岩礁にはラッコを目にすることもあるのだとか。

ちなみに納沙布(ノサップ)という地名は、稚内の野寒布(ノシャップ)と同様に、アイヌ語のノッ・サム(not-sam=岬の・かたわら)に由来します(上原熊次郎著『蝦夷地名考并里程記』/アイヌ語のノッシャム=則崎の際の意)。
岬そのものを指す地名ではなく、岬の横にあったコタン(集落)のことを意味しているようです。

根室市には「日本の灯台50選」選定の灯台が3ヶ所(納沙布岬灯台・花咲灯台・落石岬灯台)あって、日本一の「灯台の町」にもなっています。

納沙布岬灯台
納沙布岬灯台
名称 納沙布岬灯台/のさっぷみさきとうだい
所在地 北海道根室市納沙布
関連HP 根室観光協会公式ホームページ
ドライブで 根室中標津空港から約105km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 根室市観光協会 TEL:0153-24-3104
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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望郷の塔(オーロラタワー)

昭和62年に納沙布岬先端の台地に建てられた高さ96mの展望塔。エレベーターで上がる展望室から納沙布岬全体はもちろん、国後島、歯舞諸島などを眺望します。ちなみに納沙布岬から北方領土の貝殻島までは3.7kmしかありません。北海道で一番早い日の出

四島のかけはし

納沙布岬の望郷の岬公園に配されたシンボル的なモニュメント。四島とはロシアが実効支配する北方四島のことで、国後島(くなしりとう)、択捉島(えとろふとう)、色丹島(しこたんとう)、歯舞群島(はぼまいぐんとう)。世界平和と「北方領土」返還を祈念し

請望苑

納沙布岬先端に建つレストハウス。根室市と合併する直前に納沙布岬のある歯舞村(はぼまいむら)の村長を務めた竹村孝太郎氏が昭和35年に納沙布岬を訪れるかつての北方領土住民にお茶を提供しようと無料の休憩所を建てたのが始まり。日本最東端の土産店・食

落石岬(落石岬灯台)

根室半島の付根で太平洋に突き出した岬。海岸線は断崖ですが海岸段丘の上は台地となっていて落石湿原や草原、低い灌木が広がっていて散策、自然観察にも絶好。サカイツツジの南限自生地として、国の特別天然記念物に指定されています。駐車場に車を入れ落石岬

花咲岬(花咲灯台)

根室市の太平洋側にあるのが明治23年に初点灯した花咲灯台。花咲港(重要港湾)を見下ろす岬の上に建つ灯台は、「日本の灯台50選」にも選定されています。沖には馬が放牧されるモユルリ島、ユルリ島を眺望。遊歩道も整備され、北側の海岸線を眺望する展望

 

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