明治43年の王子製紙苫小牧工場の操業を前にして竣工したのが千歳第一発電所。千歳川には第二発電所(大正5年)、第三発電所(大正7年)、第四発電所(大正9年)、第五発電所(昭和16年)も設置され、王子製紙苫小牧工場の稼働を支えてきました。冬季に結氷しない最北の不凍湖、支笏湖の豊富な水は、水力発電にはうってつけだったのです。
近代化遺産にも選定の王子製紙の発電施設
全体の発電量の3分の2を占めるのが王子製紙千歳第一発電所。
土木選奨土木遺産と経済産業省の近代化産業遺産(千歳川第一~第五水力発電所すべて)にも選定されています。
道道16号支笏湖公園線(支笏湖スカイロード)沿いの入口から少し入ったところに駐車場があり、車を置いてオンコの古木の並木道を歩くと峡谷の断崖上に展望地があります。
展望地から水明渓谷と呼ばれる谷底を見下ろすとレンガ造りの第一発電所。
展望地脇から発電所に向けて落差130mの送水管が走っています。
この水は、支笏湖の湖口にある千歳第一堰堤で取水しています。
明治40年から3年を費やして完成した発電所は今も現役。
展望地一帯の広い敷地にはかつて王子軽便鉄道(山線)の水溜駅、王子尋常小学校(戦後は水明小学校)が建っていた場所です。
第一発電所入口を通る自転車専用道は、往時の王子軽便鉄道(山線)の軌道跡なのです。
王子製紙千歳第一発電所 | |
名称 | 王子製紙千歳第一発電所/おうじせいしちとせだいいちはつでんしょ |
所在地 | 北海道千歳市水明郷 |
関連HP | 千歳市公式ホームページ |
ドライブで | 道央自動車道千歳ICから約21.2km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 王子製紙千歳第一発電所事務所 TEL:0123-25-2143 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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