白神岬

松前町にある北海道最南端の岬で、本州最北端の大間崎(下北半島)から15kmほど南に位置しています。対岸の津軽半島最北端の竜飛崎からは19.2kmで、晴れていれば本州を眺望します。国内で見ることができる野鳥500種類のうちセンダイムシクイ、メジロ、マヒワなど300種類を観察する渡り鳥の聖域で、松前矢越道立自然公園に指定。

白神岬は津軽海峡を渡る鳥の観察ポイント

白神岬と、青森県側の竜飛崎を結ぶ線から東側が津軽海峡(ただし津軽海峡も日本海側です)。
本州と北海道の間の津軽海峡のもっとも幅の狭い場所が、この白神岬-竜飛崎のラインで、日本海から流れ込む対馬暖流が狭い海域を通るために海の難所となっています。

日本有数の渡り鳥の中継地で、春(3月末〜)にはシベリア方面へ、秋(9月〜)には越冬のため本州へ年間およそ100万羽の鳥が津軽海峡を渡ります。
シジュウカラ、メジロをはじめ、60種ほどが津軽海峡を渡りますが、10月〜11月に岬を訪れれば、1000羽以上の大群をつくるヒヨドリを観察できる可能性も大。

ニュウナイスズメは9月、メジロ、シジュウカラは9月〜10月で、白神岬に永住するハヤブサが海上でこれらの鳥を襲う空中戦も観察できます。

白神岬灯台は、明治21年初点灯。昭和26年に現在のコンクリート製に改築されています。
白神岬灯台の航路標識番号は、0001番(最終の7300番が尖閣列島の魚釣島灯台)。

白神岬という地名は、アイヌ語で「シラル・カムイ」(sirar・kamuy=神が住む岩/シラル=岩・平磯・岩礁、カムイ=神)、「シラル・トウカリ」(sirar・tukari=岩の手前/トウカリ=の手前)などに由来すると推測されます。

「北海道最南端」の碑の立つ展望駐車公園は、白神岬トンネル(白神岬隧道)の東出口と、実際の最南端の地(白神岬灯台直下の岩礁)より少し東側にあるのでご注意を。

命がけの参勤交代

北海道の南端である白神岬と、本州の北端である竜飛崎との間には津軽海峡が横たわっていますが白神岬と竜飛崎の間には、流れの速い潮があり、船乗りの難所になっていました。

参勤交代で松前藩主が、荒海を越えて無事に津軽に到着すると、狼煙(のろし)で松前に知らせが届き、藩士は登城して藩主の無事を祝ったほど。
まさに命がけの参勤交代だったのです。

白神岬
名称白神岬/しらかみみさき
所在地北海道松前郡松前町白神
ドライブで函館空港から約94km
駐車場30台/無料
問い合わせ松前観光協会 TEL:0139-42-2726/FAX:0139-42-4333
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
津軽海峡

【意外に知らない】 津軽海峡は、太平洋? それとも日本海?

かつて青函連絡船が青森港と函館港を結んだ津軽海峡。懐メロでは石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』でも歌われた津軽海峡。日本海と太平洋をつなぐ海峡で、地下の青函トンネルには新幹線も走っています。さてさて本州と北海道を結ぶ大動脈にもなっている津軽海

 

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