会津武家屋敷

会津武家屋敷

福島県会津若松市にある会津藩23万石の武家屋敷を移築、復元した施設が会津武家屋敷。2400坪の広大な敷地に、西白河郡中畑村(現・矢吹町中畑228)から復元移築した中畑陣屋(福島県の重要文化財)や、復元した会津藩家老屋敷が並び、会津歴史資料館を含めて近世の会津を知る歴史のテーマパークになっています。

中畑陣屋や会津藩家老屋敷を見学

中畑陣屋は幕府旗本・松平軍次郎康済(棚倉藩主・松平康爵の子)の治める代官所で、天保8年(1837年)、播磨国佐用郡平福村(現・佐用町)から西白河郡に所替えとなり、中畑村(現・福島県西白河郡矢吹町中畑227、旧地には「陣屋の二本カヤ」が現存)に築造したもの。
書院造の形式をもった茅葺きの寄棟造りで、この代官役所で中畑村など七ヶ村を管轄していました。

会津藩家老屋敷は、幕末の戊辰戦争(ぼしんせんそう)時の家老、西郷頼母(さいごうたのも)の屋敷。
1700石取りで代々家老職を務めた西郷邸の内部には、人形や武具、生活調度品を並べ、会津武士の暮らしぶりが立体的にわかるように展示されています。
会津藩23万石の家老屋敷らしく、敷地面積2400坪、建築面積280坪に奥一の間(家老の寝室)、客待(きゃくたい)の間など38室が配され、上級武士の屋敷の広さには圧倒されます。
敷地内にある会津天満宮は、西郷邸に祀られた菅原神社。

「会津歴史資料館」は、往時には家財道具や武器を保管していた蔵を再生し、特別展などを開催。
表門の片長屋を再生した「第二資料館」は、会津の幕末期を中心とした史料を常設展示しています。

天保年間に建てられた蚕養農家を福島市から移築した「くらしの歴史館」では、古代から江戸時代までの会津の暮らしを紹介しています。

併設の「御食事処九曜亭」(くようてい)では、郷土料理も用意。
また「郷工房古今」では蒲生氏郷が城の屋根瓦製造のため、肥前唐津から陶工を呼んだのが創始という会津慶山焼など、地元の工芸品を販売。

戊辰戦争を生き抜いた西郷頼母

西郷家は、仁木氏(三河国額田郡仁木郷(現在の愛知県岡崎市仁木町周辺)をルーツとする清和源氏の一族)の守護代を務めた三河の名家(会津藩における西郷家は その傍流)。
松平家の配下で、会津でも歴代の松平家の家臣として仕えました。

西郷頼母は旧幕府軍として箱館戦争まで参戦していますが、旧幕府軍降伏とともに箱館で捕縛。
館林藩預け置きとなった後、藩主・保科家(会津松平家)の分家だったため保科頼母(ほしなたのも)と改名し、旧会津藩主・松平容保が日光東照宮の宮司となると、頼母は禰宜(ねぎ)に就任しています。

会津武家屋敷
名称 会津武家屋敷/あいづぶけやしき
所在地 福島県会津若松市東山町石山院内1
関連HP 会津武家屋敷公式ホームページ
電車・バスで JR会津若松駅から会津乗合自動車バス東山温泉行きで15分、会津武家屋敷前下車、すぐ
ドライブで 磐越自動車道会津若松ICから約6.8km
駐車場 200台/無料
問い合わせ 会津武家屋敷 TEL:0242-28-2525/FAX:0242-28-2515
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ