福井県敦賀市大比田、国の登録有形文化財、土木学会の選奨土木遺産に認定される11隧道（旧北陸線トンネル群）のなかで、第一観音寺トンネルの北80mほどのところに位置するのが第二観音寺トンネル。敦賀駅側からだと、杉津駅、罠山谷暗渠、第一観音寺トンネル、第二観音寺トンネル、曲谷トンネルと続いていました。
山中スイッチバックに向け、トンネルが連続
旧北陸線は鉄道庁によって明治26年に着工され、明治29年に敦賀〜福井間が開通。
昭和37年6月10日に北陸トンネルが開通するまでは、北陸線は、山岳路線の山中峠ルート（明治29年開通）で、4ヶ所のスイッチバックで25‰（パーミル）の急勾配を克服し、3ヶ所の駅、3ヶ所の信号場、11ヶ所のトンネル、1ヶ所のロックシェッドで越前と若狭を隔てる難所を克服していました。
現在は、福井県道207号今庄杉津線の道路トンネルに転用されていますが、この県道が往時の日本海と琵琶湖北岸の長浜を結んだ鉄道（明治29年開業、旧北陸線、昭和37年6月10日の北陸トンネル開通で廃止）の跡です。
第二観音寺トンネルは、全長310mの隧道で、明治28年頃の完成。
トンネル内部、覆工アーチの起拱部には、通信用架線跡やコンセントなそが遺されています。
第二観音寺トンネルは、旧北陸線トンネル群の他のトンネル、第一観音寺トンネル、鮒ヶ谷トンネル、葉原トンネル、山中トンネル、小刀根トンネル、柳ヶ瀬トンネルなどとともに、日本遺産「海を越えた鉄道〜世界へつながる 鉄路のキセキ〜」の構成資産にもなっていて、地元（滋賀県長浜市、福井県敦賀市・南越前町）では「福滋県境・鉄道遺産回廊」としてPRしています。
| 第二観音寺トンネル（旧北陸線トンネル群） | |
| 名称 | 第二観音寺トンネル（旧北陸線トンネル群）／だいにかんのんじとんねる（きゅうほくりくせんとんねるぐん） |
| 所在地 | 福井県敦賀市大比田 |
| ドライブで | 北陸自動車道敦賀ICから約13km、今庄ICから約16km |
| 駐車場 | なし |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 | |
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