福井県あわら市宮谷、宮谷石(凝灰岩)の採石場(石切り場)跡が、宮谷石切場跡(みやたにいしきりばあと)。石をくり抜いた隧道(トンネル)を抜けると、地下神殿の様な巨大な空間があるという異色のスポットで、細呂木地区創成会が完全予約制で14:00~16:00にガイド付きツアーを実施(2名以上で要予約)。
ガイド付きで地下神殿へ「神秘ピクニック」
NPO法人細呂木地区創成会が実施する「宮谷石切場跡へ神秘ピクニック」は、受付、森林散策(森林浴をしながら林道を歩行)20分、石切場跡見学、森林散策、解散というスケジュールで、まさに「神秘の神殿へのピクニック」といった感じ。
加工しやすく耐火性に優れた宮谷石の切り出しは明治20年頃に始まり、家の基礎石や屋根石、囲炉裏や竈(かまど)の石材として使われてきましたが、セメントが普及するようになると、石材の需要も激減し、廃坑になっています。
宮谷地区にはほかに3ヶ所の石切り場がありましたが、今では草木に埋もれて、確認すらできない状況です。
「宮谷石切場跡へ神秘ピクニック」が行なわれる石切場跡も、ほとんど忘れ去られた存在でしたが、平成29年頃からSNSで話題となり、その後、訪れる人も増えたため、私有地であるためにツアーとしてガイド付きで探検できるようにしたもの。
金津創作の森近くから山道に入って森林浴がてら林道(かつて石を搬出した道=大八車やトロッコに載せて運び出したと推測できます)を歩くと、岩場に四角く切り出された穴が。
これが岩に開けられた隧道で、出口までは30mほど、低いところでは高さが1.2mほどなので、腰をかがめて通り抜けます。
この隧道を抜けると、突然、石造りの神殿のような空間に出るので、そのギャップが、宮谷石切場跡の注目されるゆえんです。
岩山を地下へと掘り進んで切り出していた採掘場なので、洞窟というのが正しい表現かもしれません。
福井県では、北前船でも運ばれた笏谷石(しゃくだにいし/福井市)が有名ですが、和田石(鯖江市)、熊坂石(あわら市)、宮谷石(あわら市) 、上野石(福井市)、別畑石(福井市)、氷坂石(越前市)、半田石(福井市)、浜住石(福井市) 、別所石(福井市)、戸谷石(越前市)、河端石(鯖江市)などが採石され、まだまだ石切り場の跡が眠っているのかもしれません。
車で30分ほどの場所には「休暇村越前三国」があり、探勝に基地に絶好です。
宮谷石切場跡 | |
名称 | 宮谷石切場跡/みやたにいしきりばあと |
所在地 | 福井県あわら市宮谷 |
関連HP | あわら市観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 北陸自動車道金津ICから約2.5km |
問い合わせ | 細呂木地区創成会 TEL:0776-97-5130 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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