大野庄用水

大野庄用水は、天正年間(1573年〜1591年)に完成した金沢でもっとも古い用水。前田利家の家臣・富永佐太郎が開削したと伝えられますが定かでありません。延長は約10.2kmで、灌漑、防火、融雪、物資運搬、防御などのために設置され、金沢城築城のための材料や物資などの運搬にも、使用されています。

金沢城築城にも役立った用水

当初は、宮腰(金石港)から築城や城下町整備のために大量の木材輸送を目的に造られたことから、御荷川(または鬼川)と呼ばれていました。
藩政時代には木倉町には木材集積所や材木蔵が置かれていました。

犀川桜橋の上流右岸地点で取水し、旧戸板村・旧鞍月村・旧大野村・旧金石町を灌漑しています。
金沢城の西に位置する長町武家屋敷跡付近なら土塀沿いに大野庄用水が流れ、今でも屋敷内庭園の曲水に利用されるなど城下町の風情が存分に味わえます。

長町武家屋敷跡を南北に縦貫する大野庄用水には、犀川に近い南側から「長町一の橋」「長町二の橋」と番号が振られた橋が架かり「長町八の橋」まであります。
そのうち、長町武家屋敷跡は、「長町一の橋」から「長町四の橋」で、絶景ポイントといわれるのが「長町二の橋」あたりです。

また大野庄用水の東には、並走するように鞍月用水が流れています。
金沢疏水群(大野庄用水・鞍月用水・長坂用水)として農林水産省の「疎水百選」にも選定。

大野庄用水
名称大野庄用水/おおのしょうようすい
所在地石川県金沢市長町1
関連HP金沢市観光協会公式ホームページ
電車・バスでJR金沢駅から北陸鉄道バス香林坊方面行きで11分、香林坊下車、徒歩7分
ドライブで北陸自動車道金沢西ICから約6.3kmで長町観光駐車場
駐車場市営長町観光駐車場(20台/有料)や香林坊地下駐車場(813台/有料)などを利用
問い合わせ金沢市観光協会 TEL:076-232-5555/FAX:076-232-1170
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

長町武家屋敷跡

金沢城の西側、北陸随一の繁華街でもある香林坊に近い長町一帯が藩政時代の武家屋敷群である長町武家屋敷跡。加賀藩の中級から上級武士の屋敷があった場所で、敵の侵入を防ぐために造られた袋小路や複雑に曲がりくねった道など、城下町の雰囲気が残されていま

武家屋敷跡 野村家

加賀藩前田利家の重臣、野村伝兵衛信貞から12代続いた野村家は、代々奉行職を歴任した名家。武家屋敷跡野村家は、長町武家屋敷跡にあって、往時の武家屋敷が唯一公開されている場所です。庭園には、曲水や古木などが当時のまま残されています。豪奢な建物は

旧加賀藩士高田家跡

長町武家屋敷跡にある加賀藩士禄高550石の中級武士高田家の屋敷跡。旧加賀藩士高田家跡には、藩政時代の長屋門、土塀などを修復再現し、一般公開。敷地内には大野庄用水を取り入れた池泉回遊式の庭園を配し、江戸時代の風情を現代に伝えています。大野庄用

金沢市足軽資料館

国許と江戸藩邸のあいだで文書を運んだ飛脚足軽の組屋敷地に残っていた2軒の足軽長屋を長町武家屋敷跡に移築したのが金沢市足軽資料館。平成2年に移築された清水家と、平成6年に移築された高西家で、ともに移築前までは住居として使用されていました。足軽

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ