西検番事務所

西検番事務所

石川県金沢市、犀川大橋南、にし茶屋街に建つ西検番事務所(にしけんばんじむしょ)は、木造2階建ての建物で、「西の廓」(現・にし茶屋街)に属していた芸妓衆の稽古場や管理事務所として大正11年に建てられた芸妓見番。大正ロマン漂う事務所は、国の登録有形文化財。

「西の廓」の検番が今も現役で使われている

西検番事務所は、寄棟造り、下見板張りの洋風建築物で、にし茶屋街では異彩を放っています。
バージボード(軒先にある飾り付きの板)の付いた玄関ポーチは、明治時代の流行を反映したもの。

検番は、芸妓の外出をチェックする組織だったこともあり(井上雪の著書『廓のおんな』には、明治時代〜昭和初期、「東の廓」では検番からもらった用紙に記入し、警察署に届けたと記されています)、「西の廓」(現・にし茶屋街)、「東の廓」(ひがし茶屋街)の一番端に建っています。

また、西検番事務所では、大正時代〜昭和初期に、「西の廓」で働く人達の児童に教室としても使われ、教師が出張して授業を行なっていたのだとか。

中庭を隔てた稽古場棟は、現在も、芸妓の三味線や太鼓などの練習所として使用され、三味線や太鼓の音色を耳にすることも。

西検番事務所
名称 西検番事務所/にしけんばんじむしょ
所在地 石川県金沢市野町2-25-17
関連HP 金沢市公式ホームページ
電車・バスで JR金沢駅から北陸鉄道バス野町・平和町方面行きで16分、広小路下車、徒歩3分
ドライブで 北陸自動車道金沢西ICから約5.5km
駐車場 にし茶屋観光駐車場(13台/有料)
問い合わせ 金沢市文化財保護課 TEL:076-220-2469/FAX:076-224-5046
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

にし茶屋街

藩政時代からの歴史を持つにし茶屋街は、お茶屋が軒を並べた花街。明治以後も歓楽街としてにぎわいましたが、戦後は遊廓の廃止とともに料亭などに変わっています。現在は、料亭や芸妓置屋が軒を連ね、今も古い時代の風情を残しています。夕刻近くに通りを歩け

金沢市西茶屋資料館

金沢市の花街、にし茶屋街にあるのが金沢市西茶屋資料館。石川県出身の作家で大正8年に発表した『地上』がベストセラーとなった、島田清次郎が幼年期を過ごした「吉米楼」(よしよねろう)跡に建てられた資料館で、『地上』の舞台となった場所です。建物は茶

 

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