松本清張の推理小説『ゼロの焦点』で、事件の発端とクライマックスの場となったのが石川県志賀町、能登金剛の一角にあるヤセの断崖。日本海にせり出すように切り立った絶壁は高さ55m。断崖の突端は危険なので立入禁止となっています。昭和36年、平成21年公開の映画『ゼロの焦点』のロケ地で、能登の人気スポットのひとつ。
断崖先端部は立入禁止です
冬の北西の風をまともに受け、波の侵食により作られたヤセの断崖。
地名の由来は、ヤセ尾根の断崖、土地がやせている、突端に立つとやせる思いがすると地名の由来には諸説あり、定かでありません。
断崖上からは関野鼻方面へと続く海岸線を一望に。
平成19年3月25日に発生した能登半島地震で、ヤセの断崖も崩落があり、先端部は非常に危険な状態です。
立入禁止になっている場所には柵を越えて立ち入らないように。
ちなみにヤセの断崖は、関野鼻石灰質砂岩層(中新世中期)とそれに貫入する黒崎安山岩類(能登で最も新しい火山岩)で成り立っています。
断崖に至る遊歩道には「思い出せあの日あの時親のこと」などという標語が各地に置かれていますが、小説の印象的なラストシーンから自殺願望者の訪れが多くなったことへの対策。
美しい景観には実に不調和な感じに。
近くの入江「義経の舟隠し」とは海岸沿いの遊歩道が通じています。
映画『ゼロの焦点』(昭和36年)
昭和36年3月19日公開
製作:松竹大船、配給:松竹
監督:野村芳太郎
主演:久我美子
映画『ゼロの焦点』(平成21年)
平成21年11月14日公開
配給:東宝
監督:犬童一心
主演:広末涼子
主題歌:中島みゆき『愛だけを残せ』(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
ヤセの断崖 | |
名称 | ヤセの断崖/やせのだんがい |
所在地 | 石川県羽咋郡志賀町笹波 |
関連HP | 志賀町公式ホームページ |
電車・バスで | JR羽咋駅から能登西部バス富来行きで40分、富来下車、能登西武バス門前行きに乗り換え30分、関野鼻下車、徒歩10分 |
ドライブで | 能登有料道路西山ICから約32km |
駐車場 | 70台/無料 |
問い合わせ | 志賀町商工観光課 TEL:0767-32-1111 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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