日本の長距離フェリーは、日本長距離フェリー協会によれば、2023年3月現在、15航路あります。そのなかで、もっとも広い豪華な船室を誇るのが、テラスを含めない場合は、太平洋フェリー(名古屋〜仙台〜苫小牧)の「いしかり」、「きそ」のロイヤルスイートルームで、なんと52平米もあります。
ツインルームとリビングがセパレートされた豪華な船室
日本のフェリーは、近年豪華化、個室化が進んでいますが、その先駆け的な存在が、名鉄系の太平洋フェリー。
「エーゲ海の輝き」をテーマにする「いしかり」(1万5762t、全長199.9m、全幅27.0m)は、海事プレス社読者が選ぶ「フェリー・オブ・ザ・イヤー」31年連続受賞(2024年現在)の栄誉に輝いています。
「南太平洋のしらべ」がテーマの姉妹船「きそ」(15795t、全長199.9m、全幅27.0m)も船室などのゴージャスさは同じで、ともに「ロイヤルスイートルーム」は、52平米。
バスタブ・シャワートイレ、冷蔵庫付きで、バスローブ、ナイトウェア、サンダルなどがセットされています。
リビングルームと洋室ツインがセパレートされているのも、日本国内のフェリーでは、太平洋フェリーだけ。
テラスはありませんが、船首側に大きな窓を配したバスルームから大海原を眺めながらバスタイムを楽しむことができます(ただし、別に大浴場もありますが)。
「ロイヤルスイートルーム」に乗船の場合は、乗船中のレストラン食事券(バイキング食)が渡され(仙台~苫小牧=夕・朝食の2食分、名古屋~苫小牧=夕・朝・昼・夕・朝食の5食分、名古屋~仙台=昼・夕・朝食の3食分)、最も安いA期間で、名古屋〜苫小牧が6万4300円。
2泊5食付き、しかも北海道への移動(船旅付き)と考えれば、さほど高くはありません。
この広さ、クルーズ客船の最上級船室と比較しても、「飛鳥Ⅱ」のAアスカスイート(45.8平米)、「にっぽん丸」の「ビスタスイート」(37平米〜42平米)よりも広いということになります。
クルーズ船とは内装、料理、サービスも異なるので、単純比較はできませんが、料金だけを比べると「飛鳥Ⅱ」の6分の1程度というエコノミーさで、「豪華なキャビンでの船旅」を楽しむことができます。
スイート(suite)には、もともと続くという意味合いがあり、寝室以外にもリビングやダイニングルームが備わっている部屋のこと。
その意味からも「いしかり」、「きそ」のロイヤルスイートルームはもっともスイート的な存在だといえるでしょう。
日本のフェリーでもっとも豪華な船室(テラスなしの場合)は? | |
関連HP | 太平洋フェリー公式ホームページ |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag